アレ始まっちゃったの!?
2003/09/23
 
ホテルのドアを閉めて靴を脱いだとき、奈々子は言った。

「あの…Shy、ごめんね。私、アレ始まっちゃったぁ。シャワーを浴びるて来るわ」
「ああ、そうなんだ。うん、入っておいで」

僕はネクタイを緩めベッドに寝転がってTVを付けた。
画面は、暴漢にライフルを股間に突きつけられて、半泣きでパンティを脱ぐAV女優の顔が映し出されていた。
その光景をぼんやりと眺めながら、シャワーを浴びている奈々子の裸体に想いを馳せていた。
僕の上で、そして下で、喘ぐ姿を。
そんな妄想をするだけで、ズボンがすでに痛いほど突っ張ってる。
いっしょに入浴したいけど、生理中はおそらく嫌がるだろう。
奈々子が風呂から出てきたら、入れ替わりに入ることにしよう。

シャワーを浴びた僕は、薄明かりの中で奈々子の揺れる影を見つめた。
バスタオルを身体に巻きつけた姿で、ベッドに腰を掛けて僕を待っている。
他愛ない会話の後、熱いキスを交わす。
風呂上りのムッとするような香りが漂っている。
そう、女性特有の甘ったるい香り。

そっと抱き寄せてキスを繰り返す。
そして舌と舌を絡めて、お互いの愛を確かめ合う。
どんどんと気持ちが昂ぶっていく。
下半身の一部がかなり重く来た。

愛撫が一通り終わった頃、奈々子は「次は私の番よ」と言って、僕の股間に顔をうずめた。
幹を丁寧に舐めながら、時折上目使いでこちらに目を走らせる。
ああ、早く全部咥えて欲しいのに。
まだ先端に唇が届かない。
きっと焦らしてるんだ。
僕の一番して欲しいことを知ってるくせにわざと焦らせてくる。

「奈々子、もう堪らないよ・・・。早く・・・」

奈々子はにっこり微笑んで、前髪を指でかきあげながら、やっと先端を咥えた。
さきほどの丹念な舌使いとは違って、今度は大胆に激しくしゃぶり始めた。

(くうっ・・・)

カリの裏側がくすぐったくて、「ひゃあ!こそばい〜」と口走ってしまった。
でも奈々子は止めない。
面白がって一層強く攻めてくる。

我慢し切れなく僕はシクスナインに誘導しようとするが、奈々子は応じてくれない。
やっぱり生理中は嫌なのだろう。
やむを得ず指だけの愛撫を丹念に施すことにした。

ふたりのボルテージがどんどんと上がる。
まもなく愛撫を止めて、僕は胡坐になって奈々子を膝に座らせた。

(ズリュン・・・)

淫靡な音が静かな部屋に響き渡る。
それは奈々子が気持ちの昂ぶりから溢れさせた蜜の音か、それとも女の「月のさだめ」ゆえの音か・・・。
いずれにせよ、それがふたりの愛の夜の前奏曲となった。
男の膝に深々と腰を沈めた奈々子はゆっくりと腰を前後にくねらせた。

(あぁ〜・・・はふぅ〜・・・)

女の吐息と男の吐息がぶつかり合う。
揺れてはっきりとは見えなかったが、一瞬奈々子の表情を伺った。
こみ上げて来る快感に酔いしれているのだろうか。
大きな瞳は開いてはいるが、ただ空を見つめているだけ。

生暖かい吐息が僕の頬に吹きかかってくる。
惜しげもなく歓喜の表情をあらわにし、喘ぎ声を漏らし続ける。
この艶かしい表情はどのように変わって行くのだろうか?
ゆっくりと眺めたいものだが、僕もおそらく余裕が無くなるだろう。

ヌルリとした温かい粘膜が僕の怒張したイチブツを包み込む。

(うん?)と奈々子が漏らした。
(どうしたの?)と僕は聞く。

「ごめん・・・とうとう(出血が)始まったみたい・・・いいの?このままでも・・・」
「もう止まらないよ」

この一言が、最後果てるまでに交わしたお互いの言葉らしい言葉となった。

終わった後、ベッドを見たら白いシーツが赤く染まってる。
僕は帰り際、フロントへの電話で正直に事情を述べて謝った。

「ごめん。シーツ汚しちゃったんだ。あの・・・アレの出血で・・・シーツ代、弁償しますので・・・」

何だかバツが悪くて上手に話せない。
しかし要領を心得たフロントの女性は気持ち良く、

「いいですよ。そのままにしておいてください。お金は構いませんから」

実に爽やかで感じの良い返事だ。
また来たくなった。

ホテルを出た二人に、秋を想わせる涼しい風がさっと通り抜けた。



(完)