| もう4年以上前になる。東京で暮らしていた頃、休日は朝寝坊ばかりだった。 昼頃やっとノロノロと起きて、着替えて外出。 もう半日が過ぎている。 「早起きは三文の得」とか言うけど全くそのとおりだと感じた。 それでも、どこかに行きたい。 でも遠くに行くには時間が足りない。 近場でゆっくりとしたい。 そんな時は1人青山通りを散歩した。 そこで偶然に見つけたのが、南青山にある『根津美術館』。 喧騒の中にひっそりと佇むこの素晴らしきオアシス。 広大な庭園の奥にある美術館。 絵画、書跡、彫刻、陶磁、漆芸、染織などが多く所蔵されている東洋古美術の宝庫って感じ。 僕の大好きな抹茶を飲ませてくれる喫茶室もある。 ここが何故だか気に入って、後に付合い始めたN子とも数回訪れることとなった。 青山通りの某ワッフル専門店で軽く食べて美術館へ。 見終わったら行く所は決まっていたけど。(笑) 「さあ、今度は違う美術館を見たいな。」 「え?どこ?」 「う〜ん、丘があって川も流れているところ!」 N子は笑って、「バーカ・・・」と僕に微笑む。 そんな軽いジョークを飛ばして、寄り添い歩いた秋深まる青山通り。 今は熱いカップル達がどんなドラマを演じているのやら。 やがて遠い記憶の彼方にかすんで行くかの人の面影・・・ (注:「南青山 面影通り」という名称の通りはもちろん存在しません。僕が勝手に呼んでいるだけです。) (終) |
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