渋谷は想い出色に染まって
2003/08/18
 
仕事の関係で時々東京には行く。
僅か3年ほどの間だったが暮らしたこともある。

出張先での仕事を終えてから、親しい友人と渋谷で待ち合わせをした。
相変わらずパワーの感じる街だ。大阪にはちょっと無いタイプの街である。
Cafeでお茶をしてから、マルイのある方面に坂を登って行った。
街はすっかり冬色に染まってる。
夕食にはパスタを選んだ。

そして入った店は・・・。
何と!
僕が東京で暮らしてたときに、よく愛用した店「Viva Pa*ta!」ではないか!
ピツァがオムレツのような形をしていて、味も独特のものがある。
とにかく歯ざわりが良く美味いのだ。

何と言う偶然であろう。
これほど大きな街の数ある飲食店の中で、友人が「ここすごく美味しいのよ!」と案内してくれた店が、偶然にも、その頃付合ってたM美とよく行った店とは。
こんなことってあるんだね〜。

選りによって・・・。僕の表情を察したのか、友人は「ん?ここ知っているの?」
僕は驚きを隠して、「うん、来たことがあるかな…。」とさりげなく答えた。
「ねえ、誰と来たの?関西のあなたが…。教えてよ〜。」
と食い下がられたが、話題を別のことにすり替え、うまく躱した。(笑)

今頃どうしているのだろうと、友人には悪いのだが、フッと考えてしまった。
この日は最終の新幹線で帰る必要があったので、友人とは渋谷の駅で別れることとした。

帰りののぞみ号の中で、車窓から外の真っ暗な景色を眺めながら、ついM美のことを思い出していた。
もうすっかり忘れていたはずなのに。
もう結婚したかも知れない。
幸せになってるかなぁ?
恋心などとっくに消えた女ではあっても、その後の消息は少し気になる。
自分が付合った女はやはり幸せになって欲しい、と思うのは当然の道理であろう。

窓の外ではM美が微笑んでいるようかのようにちらちらと揺れた。
やがて名古屋が近づいて来た・・・。


(終)
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