| 仕事の関係で時々東京には行く。 僅か3年ほどの間だったが暮らしたこともある。 出張先での仕事を終えてから、親しい友人と渋谷で待ち合わせをした。 相変わらずパワーの感じる街だ。大阪にはちょっと無いタイプの街である。 Cafeでお茶をしてから、マルイのある方面に坂を登って行った。 街はすっかり冬色に染まってる。 夕食にはパスタを選んだ。 そして入った店は・・・。 何と! 僕が東京で暮らしてたときに、よく愛用した店「Viva Pa*ta!」ではないか! ピツァがオムレツのような形をしていて、味も独特のものがある。 とにかく歯ざわりが良く美味いのだ。 何と言う偶然であろう。 これほど大きな街の数ある飲食店の中で、友人が「ここすごく美味しいのよ!」と案内してくれた店が、偶然にも、その頃付合ってたM美とよく行った店とは。 こんなことってあるんだね〜。 選りによって・・・。僕の表情を察したのか、友人は「ん?ここ知っているの?」 僕は驚きを隠して、「うん、来たことがあるかな…。」とさりげなく答えた。 「ねえ、誰と来たの?関西のあなたが…。教えてよ〜。」 と食い下がられたが、話題を別のことにすり替え、うまく躱した。(笑) 今頃どうしているのだろうと、友人には悪いのだが、フッと考えてしまった。 この日は最終の新幹線で帰る必要があったので、友人とは渋谷の駅で別れることとした。 帰りののぞみ号の中で、車窓から外の真っ暗な景色を眺めながら、ついM美のことを思い出していた。 もうすっかり忘れていたはずなのに。 もう結婚したかも知れない。 幸せになってるかなぁ? 恋心などとっくに消えた女ではあっても、その後の消息は少し気になる。 自分が付合った女はやはり幸せになって欲しい、と思うのは当然の道理であろう。 窓の外ではM美が微笑んでいるようかのようにちらちらと揺れた。 やがて名古屋が近づいて来た・・・。 (終) |
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