| 今でもクリスマス頃になると忘れられない想い出が蘇る。 それは数年前の10月頃だった。 当時付合っていた彼女が突然とんでもないことを言い出した。 「ねえ、12月24日のクリスマスイヴはディズニーで過ごしたいの。特別のイベントもあるみたいだし。お泊まりはやっぱりオフィシャルホテルがいいなぁ〜」 誰が考えてもクリスマスの2ヵ月前にディズニーランドのオフィシャルホテルが予約できるなんて考えられない。 案の定満室状態であったが、あの手この手を駆使して何とかツインを予約することができた。 正直僕は気乗りがしなかった。 クリスマスイヴにわざわざ人ごみの中に行かなくても、静かな所でゆっくりと過ごせば良いのにと思っていたから。 しかし彼女の願いを叶えてやりたかったし、やはり行こうと決心した。 行ってみればクリスマス限定のパレードもあって、すごく盛上がり、来て良かったと思った。 ホテルへのチェックインは2時から可能であった。 バッグ等の荷物を置きたかったこともあり、ジャスト2時に行くと、何とフロントは長蛇の列だった。 それも、な、なんと!すべてカップルである。 何と異様な光景だろうか! 今夜このホテルは一夜だけラブホテルと化すのだ。 ホテルマンもきっと心中では苦笑していたことだろう。 ディズニーランドの園内ではイベントが繰り広げられていた。 とりわけパレードやショーがクリスマス・オリジナルバージョンだった。 その光景はさらがら、おとぎの世界に迷う込んだみたいで見事としか言いようが無かった。 僕もいつのまにか少年時代にワープしたかのように心が弾んだ。 「キャ〜、あれ見てよ!すごいすごい!」 彼女のはしゃぎようは相当なものであった。 「来て良かったね。」 彼女に言葉を交した。 「ありがとう!すっごく楽しいわ〜。まさか、本当にクリスマスイヴに連れて来てくれるなんて思わなかったわ。無理と思ってたの。もう感激だわ〜!」 と満面の笑みを浮かべてくれた。 この表情が見たくって、僕はここまで来たのかも知れないな…って思った。 再び行けるものなら、もう一度ってみたいと思う。 当時の彼女はもう今はいないけど、愛する人と行けたらいいなって思う。 また違った想いで、素敵な夜が過ごせるだろうから。 恋は筋書きのないドラマ。 今度行けばどんなドラマが生まれるのだろうか? あ、ディズニーリゾートももうオープンしてるんだね〜。 (このエッセイを書いた時点では、ディズニーリゾートがまたオープンしたばかりだった) |