足跡の夢

ある夜、一人の男が夢を見た。

彼は海辺の砂浜を主イェス様と一緒に歩いていた。

後ろを見ると空には今までの彼の人生の場面が映し出されていた。

どの場面にも、砂浜には二つの足跡がついていた。

一つは彼の足跡、もう一つは主イェス様のものである。

彼がその足跡を注意深く見つめると、

それが一人分しかない場面が随分ある事に気付いた。

しかもその場面は、いつも彼が最も辛く、悲しく、

寂しい経験をしている時に限ってそうなっていた。

彼は心配になって、主イェス様に尋ねた。

『主よ、私がアナタを信頼して歩むなら、

アナタはどんな時にも私と一緒に歩んで下さると

約束して下さったではありませんか。

それなのに、私が一番辛く、悲しく、寂しかった時、

いつも一人分の足跡しか見えないのです。

アナタを一番必要としている時、

どうしてアナタはいつも私から離れてしまわれたのですか。』


主イェス様は、彼に答えられた。

『私の愛する子よ、私はあなたを愛し、

あなたからはなれたことは決してなかった。

あなたが一番辛く、悲しく、寂しかった時、

私はあなたを抱いて歩いたのだよ。』


原作:ディサン・モーア

訳詩:関根 一夫

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