「 今 日 ダ ビ デ の 町 で 、 あ な た が た の た め に、
救 い 主 が お 生 ま れ に な り ま し た 。 」
ルカの福音書 2:11






今からおよそ2千年前のこと、ガリラヤのナザレと言う町に住む乙女(処女)マリアのもとに御使いガブリエルが現れて言いました。
「マリアよ、畏れることはありません。あなたは聖霊によって身ごもり、男の子を産むでしょう。
そしてその子にはイェスと名づけるのです。神にとって不可能なことはありません。」

御使いガブリエルの言葉に、マリアは驚きましたが、神様のご意志に従い、その言葉を受け入れました。
「私の魂は主をあがめ、私の霊は救い主なる神を讃えます。」 (ルカによる福音書第1章46〜47節)

御使いガブリエルはマリアの婚約者であった、ダビデの末裔で大工のヨセフにもそのことを伝え、
やがて生まれる幼子が、世の人々を罪より救う方であることを話しました。

その頃、ローマの皇帝アウグストから、「全世界の人口調査をするため、皆それぞれの生まれ故郷に帰るように。」
との勅令が出され、人々は登録のために自分の町へ帰っていきました。
ヨセフも、婚約者である身重のマリアを連れて、ガリラヤの町ナザレを出て、故郷の小さな町、ユダヤのベツレヘムへと向かいました。





 身重のマリアを気遣いながらの長い旅の末、やっとベツレヘムにたどり着いた頃には、マリアは臨月を迎えていました。
でも、小さな町に一度に大勢の人々が帰ってきていたため、すでに宿屋は帰省客でどこもいっぱいで、
ヨセフとマリアは泊まる部屋がありませんでした。
仕方なく、二人は馬や牛、ロバがつながれている、簡素な馬小屋に泊まることにしました。
そこでマリアの月が満ち、男の子が生まれました。
マリアは幼子イェスを布に包み、飼い葉桶(馬や牛の餌になる硬い葉が入った桶)の中に寝かせました。
馬小屋では臭く、寒かったでしょうに、幼子はいかにも気持ち良いかのように、すやすやと眠っていたということです。





さて、その日の夜になりました。この地方で、羊飼い達が、野宿をしながら、羊の群れの番をしていました。
羊飼いというのはこの辺りでは珍しくもなく、それは貧しい生活を細々と営む仕事でした。
彼らはいつものように、交代で寝ようとしていたころだったでしょうか。
でも、この日は凄い事が彼らの目の前に起こりました。天使が現れて、神様の栄光が羊飼い達の周りを照らしたのです

「わぁ〜、何だ何だ!?」「うっっ〜眩しい!」「何が起こったんだぁ?」・・・・!!
 そりゃ、もう、羊飼い達はびっくりして顔を伏せました。
そして、天使が彼らに告げました。
「恐れるな。見よ、全ての民に与えられる大きな喜びを、あなたがたに伝える。
きょうダビデの町に、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主なるキリストである。」

それから、続けてこうも教えてくれました。
「あなたがたは、幼子が布にくるまって飼葉おけの中に寝かしてあるのを見るであろう。
それが、あなたがたに与えられるしるしである。」
(ルカによる福音書第2章10〜12節)

天使が語り終ると、さらに物凄く大勢の天使の軍勢が集まってきて、空から、最初の天使と一緒になって神を賛美しだしました。
「いと高きところでは、神に栄光があるように!地の上では、御心にかなう人々に平和があるように!」
(ルカによる福音書第2章14節)・・・・・・

賛美が終わると、天使達は天に帰っていきました。
もとのとおり、辺りは普通の夜になりましたが、羊飼い達はすっかり目が覚めて、わくわくした気持ちでいっぱいになりました。
「うわぁ〜!何だか、凄いことを聞いたぞっ!」
「なぁ、天使が言っていた「救い主」って、あの、昔から言い伝えられてる、みんなで長〜〜〜〜いこと、待ち望んでたお方のことだよな?」
「よっしゃ〜!これから捜しに行こうぜ。「ダビデの町」っていったら、この近くのベツレヘムだよな?」
「飼葉おけの中ということは・・・馬小屋の中ということか!?」
「そうだな!早やく行こうぜ!」
「おいおい、羊はどうするんだよ?」
「大丈夫さ!うちらに教えてくれた、神様がちゃ〜んと守ってくださるよ」
 それから羊飼い達は急いで行って、マリアとヨセフ、そして飼い葉おけの中の赤ちゃんのイェスを捜し当てました。
そして、幼子イェスに一番にお会いできた、このラッキーな羊飼い達は、
その後も、この子について自分達に告げ知らされた事を、周りの人達に伝えました。





 同じ頃、東の国の三人の博士たちが、救い主の誕生を知らせる、大きな星に導かれて、西へ旅を続けていました。
博士たちはエルサレムへ着いた時、町の人に尋ねました。
「ユダヤ人の王としてお生まれになったかたは、どこにおられますか。
わたしたちは東の方でその星を見たので、そのかたを拝みに来ました。」

ヘロデ王はこのことを聞いて不安を感じ、エルサレムの人々もまた不安になりました。
それでヘロデ王は祭司長たちや律法学者たちを全部集めて、「キリストはどこに生まれるのか」と問いただしました。
彼らは言いました。
『陛下、それはユダヤのベツレヘムです。預言者がこう記しています、
「ユダの地、ベツレヘムよ、おまえはユダの君たちの中で、
 決して最も小さいものではない。
 おまえの中からひとりの君が出て、
 わが民イスラエルの牧者となるであろう。」』(マタイによる福音書第2章第6節)


そこで、ヘロデ王は、3人の旅の博士たちを呼んで、星の現れた時について詳しく聞き、
「わが国の学者達に調べさせたが、それはベツレヘムだという。ついては、東の国のかたよ、
そこへ行って、その幼な子のことを詳しく調べ、見つかったらわしにも知らせてくれないか。
わしもぜひ拝みに行きたいのでな。」と3人を送り出したのでした。

彼らは王様の言うことを聞いて出かけると、さっきの大きな星はもう、
先に進んで行って、幼子イェスのいる場所の上でぴたりと止まりました。
「あぁ、あそこに違いないぞ!あの星の下におられる・・・!」
彼らもまた、嬉しさと喜びでいっぱいになり、星のもとへと急ぎました。
そして、母マリヤのそばの幼子に会うと、ひれ伏して拝み、宝の箱を開けて、
黄金・乳香・没薬など(これは、当時、王となる人の誕生した際には必ず捧げられていた品物だそうです)の贈り物を捧げました。
その晩はベツレヘムに宿泊した博士たちでしたが、夢で「ヘロデのところに帰るな」
との御告げを受けたので、他の道を通って帰っていきました。

神様は、世界中の人々を罪の中から救うため、そのひとり子イェスを私達に下さったのです。
イェス様こそ、神様からの、クリスマスの贈り物なのです。
「いと高きところでは、神に栄光があるように。地の上では、御心にかなう人々に平和があるように」

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