<恋色のタイムカプセル>

「劇団21世紀FOX」退団後の
久美さんご出演の舞台リスト



 「劇団21世紀FOX」を出て、「Liddell Project」や「遊々団ブランシャ★ヴェール」を始め、自由なフィールドで舞台活動をリスタートした久美さん。劇団にとらわれず、久美さんの舞台を記録していきます。
 “芝居に恋している久美さん”ってつもりで<恋色のタイムカプセル>と言うネーミングです。
 印が付いている舞台は私がビデオやCD等で見たもの、印の舞台は私が生で観たものです。




2006年5月19日〜21日-目白アイピット
Liddell Project 第一回公演●5回全部
   「恋愛戯曲」
   谷山真由美役
 劇団21世紀FOXご退団以来、初の舞台です。久美さんは『谷山真由美』役にて主演。TVドラマ(月9みたいな恋愛ドラマ)の脚本家、業界トップの脚本家の役でした。
 衣装は足首まで裾がある、白銀のきんきらした感じのワンピース(本当は違う名称?)に白のヒール、首にはセレブみたいな長くて白いもしゃもしゃしたやつを下げていました。で、主婦の状態時(後述)にはそれは外され、白いシャツを上に羽織っていました。髪は濃い目の茶色で、頭頂後方に小さいウィッグを付けてボリュームをアップして、ゴージャスな雰囲気を演出していました。
 ドラマの撮影は既に始まり、彼女の台本待ちと言う締め切りギリギリの状況下、山荘を訪れたTV局の駆け出しプロデューサー『向井』(明平鉄平さん)に、「私と恋に落ちてちょうだい」とお願いする『真由美』。脚本が書けなくなった彼女は、恋に落ちて胸がきゅんとすれば本物の恋愛ものが書けると言うのでした。不器用だけど真摯な“向井さん”、『真由美』のマネージャー『寺田』(戸部公爾さん)、突如、押し入ってきた郵便局強盗のカップル『杉村』(小田久史さん)、『泉川』(岡田純子さん)と、際どく危なげな展開になりながらも何とか台本を完成させていく、と言うのが大筋です。
 脚本家志望の主婦とTV局のプロデューサーが恋に落ちていく。現実をモチーフにした話を『真由美』は書き始めます。そして自らの名前を歴史に残すため自分たちを登場させた名作を書けと迫る強盗カップルを前に、彼らを組み込み、現在の状況そっくりに彼女は台本を進めていきます。更に彼女が書いた脚本の中の主婦が書いた脚本は、現在の状況そのままと言うもの。現実の世界、『真由美』が書いた本の中の世界、『真由美』が書いた本の中の主婦が書いた本の中の世界、そんな3つの世界が入れ替わり立ち替わり現れながら進んでいく舞台でした。
 非常に観応えのあるお芝居でした。現実と主婦が書いた本の中、と言うのはとてもそっくりなため、後半になると戸惑う場面があるのですが、3層の世界を把握していくにつれ、それぞれの登場人物を観るのがどんどん面白くなる、観れば観るほど面白くなる、そんな舞台でした。
 久美さん演じる『真由美』はガンガンものを言うタイプの高飛車な感じの女性で、久美さんが見せる激しい喜怒哀楽+甘え声の表現がまた観応えあり。そんな彼女なのだけれど、“向井さん”にひとたび言葉や態度で迫られる感じになっちゃうと(実は『真由美』は既に彼に会っていて好きになっているので)、取り繕っている部分が消えて、照れが入ったり驚きの表情を見せたりするのですが、そこがとっても可愛かったでした。
 また3つの世界の『真由美』はそれぞれキャラが違うのですが、その演じ分けはとても見事なものでした。少女のような世間知らずの主婦の『真由美』は、とっても可愛らしかったです。主婦の『真由美』が書いた脚本の中の『真由美』は現実の彼女より、幾分、柔らかい軽めな雰囲気でコミカルなキャラ(そしてこれは後半、現実の彼女と殆ど変わりが無くなっていくのですが、それは別記にて)で、キュートで面白いものでした。その3人のキャラがしっかり立っていて、どれも現実の『真由美』と思えるくらい、説得力ある演技で、観ていてこれは圧倒されるものがありました。短い暗転の中で、びしっと変えてくる久美さんが素晴らしかったです。
 そしてこの舞台で特記しなければならないのは、テニスウェア姿の久美さん。『真由美』と恋に落ちるため、『向井』は『寺田』に彼女とテニスをするよう強制させられるのですが、白とピンクを基調としたテニスウェア姿は半端じゃない可愛さでした。台本の中の主婦の『真由美』にもテニスをさせることを思い付き、実際に二人でシーンをやってみるのですが、美しい脚線美の間に眩しいものを見せてくれたりもしました。ありがとう、久美さん(笑)。
 お疲れのせいか多少、台詞を噛んだこともありましたが、それを補って有り余る、いい芝居をしていました。彼女の感情が時にびりびりと、時にきゅんと伝わってくる久美さんの演技に大いにのめりこみました。
 因みに千秋楽では序盤のシーン、お客さんを指差すシーンで「体脂肪率20%以下ですか?」と聞いたり、「マスクの似合う人だから!?」とアドリブを入れてきました。でもそのアドリブ、噛みながらの出だしでした(笑)。カーテンコールの後、出演者から一人一言の挨拶がありました。久美さんは大人の役がやりたくてこの本を選んだこと、そして「難しいですね……」としみじみ言いました。そして生の芝居は色んなことが起こりますね、と苦笑しながら言って、戸部さんに「困った人だ」(『寺田』の迷台詞?)と神懸かり的なタイミングで突っ込まれていました(笑)。
 恋心の表現、『真由美』の生き方、それに演じ分けなど、本当に難しい演技であったと思いますが、久美さんにとってはとてもやり甲斐のある、大きな経験値となった板になったことでしょう。
 ↓ちょっとだけ突っ込んだ感想はこちら(「恋愛戯曲」の原作本を読んでいない上での感想など)。
感想【恋愛戯曲】(原作本を読んでいないヴァージョン)
 Liddell Projectの公式サイトは 
2006年6月29日〜7月2日-SPACE107
遊々団ブランシャ★ヴェール旗揚げ公演●5回全部
「フラクタル」
   メグミ役
 SPACE107が主催する舞台芸術集団、その演劇部門である「ヴェール」の旗揚げ公演に久美さんが参加されました。
 とあるオタクなプログラマー『秋葉』が開発したメイドゲームの中に出てくる、メイドの女の子『メグミ』を久美さんが演じました。久美さんは、これは大袈裟でも何でも無く、この世のものとは思えない、とてつもなく可愛いメイドさんでした。『メグミ』は『秋葉』が生み出した空想の中の女の子である訳ですから、ある意味、正に現実には有り得ない可愛さを久美さんは体現していた、とさえ言えるかもしれません。
 『秋葉』が作った、ゲームの中に自分の意識が入っていける、ゲームの中に自らが入ることが出来るソフト。『課長』をその中に連れて入るところから物語は始まります。そこで見せられる、メイドゲームのオープニング。『メグミ』の初登場シーンです。曲は「完全メイドのロックリスマス」(「完全メイド宣言」と言うユニットの曲です)。これに合わせて、『メグミ』と『秋葉』がいる会社の女性二人をモデルにしたメイド二人が歌い(口パク)踊るのですが、もう破滅的なまでに可愛かったです。衣装は水色のフリフリの、メイド服のようなエプロンドレスのような、下はミニのもので、黒いパンプスに白のオーバーニー。髪は茶色でちょっとだけツインテールにしたストレートヘアで、止めにネコミミを被っていました。太股と白の見せパンも眩しかったでした(照)。
 久美さんの天性の魅力、自らの役が必要とする外見に対する工夫や努力の賜物でしょうか、パンフで久美さんは「ひかないで」とおっしゃっていますが、とんでもないです、悪い妄想が始まりかねないくらい(笑)壮絶に可愛くて似合っていました。
 アップテンポの曲に合わせた、結構、激しいダンスでしたが、リズミカルに切れ良く、とってもキュートに踊っていました。思いっ切りの笑顔やちょっと甘え気味な顔など、表情も変えつつ。後半の背中を向けて腰を振るところと、尻尾を掴んで回すところが、更にぐっと来るポイントでした。途中、客席を指差すアクションがあるのですが、最前列に座ると『メグミ』と目が合うことがあり、とっても幸せなサービスでした。因みに千秋楽では尻尾を掴み損ねていましたが、持っている素振りでしっかり、振りをこなしていました。本当に胸にきゅんきゅん来る、素晴らしい可愛さでした。目をどうしたって離せない、いつまでも見ていたい、そんなブリブリ久美さんでした。
 ゲームのオープニングが終わると、実際にメイド喫茶に居る場面に。まだ帰りたくないと我侭を言って残った、レオさん演じる課長に、『メグミ』が給仕します。今度は茶色のメイド服に着替えて登場です。シックで可憐な雰囲気で、やはりこれも物凄い似合っていました。オーバーニーの裏側の黒い線がエロ可愛い感じでした。この場面はレオさんとのやり取りが面白みたっぷりで、それと相俟って可愛さ全開の『メグミ』が最高でした。
 「コーラのご主人様ー」と輝くような笑顔で言って「はーい」と置く時など、久美さんが出す可愛らしい声が素敵でした。で、そのコーラに「ミルクはお入れしますかー?」と訊く『メグミ』(笑)。当然、コーラにミルクは入れない、と拒否されるのですが、「そうですよねー!? コーラにミルクは入れませんよねー」とトレイを持ちながら立ち上がり、「ドジっちゃった」とトレイで後ろ頭をコツンと叩きます。そしてトレイで顔を半分、隠しながら上目遣いに。もう胸が締め付けられるくらい、たまらなく可愛かったでした。実際、この場面で客席から、可愛いー、と言う女性の黄色い声が上がったことも何度か。そんな可愛い『メグミ』なので、入れて入れて、と言うことになるのですが、この調子で、砂糖、タバスコと続きます(笑)。砂糖もタバスコも入れるたび、ストップと言われた後で、砂糖は「二ぁっつ」と入れたり、タバスコは2滴ほど必ず入れたりするのですが、何とも嬉しそうな表情が垣間見える久美さんが素敵でした。「召し上がれ」と口にストローを押し付けんばかりにコップを持っていく様が良かったです。
 1日のマチネでは、これに「トマトジュースには(タバスコ)入れますよ」と言い返すところが加わっていました。で、怒られてぺたんと座り込んで、トレイで顔を半分隠しつつ、泣きそうな顔に。しかしどうやらこれは後で駄目出しされたらしく、ソワレでは無く、そして千秋楽で同じことを言ったらレオさんから、それは言うなと言ったやろ、と突っ込みが(笑)。可愛ければ何でも許されると思ってるだろ、と言われたり(笑)、千秋楽は突っ込みが激しかったですが、従順でなければならない設定上、言い返せない久美さんは、ひたすら笑いながら何とか(?)堪えていました。トレイの下で嬉しがってる(?)久美さんは、やっぱり可愛かったでした。
 『課長」の肩を「よいしょよいしょ」と揉んであげたり、「いつかは一人のご主人様のために尽くしてあげたいです」と言って照れて肩をぽかぽか殴ったり、「元気になあれ、大きくなあれ、よしよしよしよし。元気になあれ、大きくなあれ、すこすこすこすこ」と手から頭へと上がっていくマッサージを教えて下半身でやらそうとする『課長」に対し、素直にやっちゃうところなど、頬が緩みっ放しになる可愛らしさでした。
 全編、通して言えることですが、肩を窄める仕草や脚の内股加減、小首を傾げる様など一挙手一投足、声色や表情から一つ一つの動きまで、あらゆるところで可愛い久美さんの演技は見事でもありました。
 そんな感じで、純真無垢のかたまりで可愛い可愛い『メグミ』。これは後半、切なさと化けて、胸をきゅんとさせてくれました。
 大まかなストーリーとしては……。この開発中のメイドゲームは、中の状況を設定するだけで物語が勝手に進んでいくと言うシミュレーションとしても使えるもの。創作童話の芝居をしている劇団「ブランコ」の『大竹』は劇団の女優の人体データをメイドゲームで使わせてあげる代わりに、ドラキュラと人間の戦いを描いた童話のキャラクター設定を寄越してきて、そのシミュレーション(台本の無い物語)を見たいと要求してきます。ところが途中、『課長』と『大竹』が自分好みの設定にしたくて勝手にキーボードをいじりまくり、ゲームが暴走してしまいます。そしてあろうことか、『メグミ』のデータまでも読み込み、彼女は平和なお店の中から、ドラキュラが闊歩し、人間がそれに対抗している危険な世界へと飛ばされてしまうのでした。人間に囚われた『メグミ』を救うべく、『秋葉』は『課長』と共にゲームの中へ……。
 久美さん演じる『メグミ』が余りにも可愛く無垢なので、人間たちにちょっと乱暴に扱われるだけで痛々しく感じてしまうので、自然、彼女を助け出そうと必死になる『秋葉』に感情移入してしまうものがありました。
 牢に入れられて『メグミ』と『秋葉』が再会しての場面。ドラキュラになってしまい発作で苦しむ『秋葉』に、「肩をお揉みしましょうか」とお店と同じことをしようとする『メグミ』の無垢な姿には、胸に来るものがありましたし、血を吸いたいと迫る『秋葉』に、「はい」とどこまでも優しい声で返事して、段差に座り躊躇い無く後ろ髪を掻き上げる様は、胸がきゅんとしました。余りにも健気で優しくて純真で素敵で、また仕草そのものも非常に美しかったです。
 「ドラキュラでも何でも、ご主人様はご主人様です」と、物凄く当たり前のこととして自然に言う台詞は凄く心に溶け込んでくるもので、『秋葉』が自分をご主人様と呼ばせたくない、現実の一人の女の子として相対したいと思い至らせる、素晴らしい演技をしていたと思います。
 健気さと優しさと純真無垢のかたまりみたいな彼女から、ほのかに『秋葉』への好意が漂っていたのも、とても良かったポイントでした。肩を揉んで上げる際に手が触れ合って慌てて手を引っ込めるのもそうですが、星空を眺めながら「私もドラキュラになりたかったな」と呟き、『秋葉』に怒られて、『秋葉』さんと同じになりたかったのだと言う彼女が、「本当の気持ちなの……」と訴える台詞。心がじんわりとあったかくなりました。
 キーボードを破壊され、帰れなくなった『秋葉』たちですが、外(現実)から強制的に帰れることになり、しかし『メグミ』を守りたくて残ろうとする『秋葉』。それを必死に説得して帰そうとする『メグミ』が、こんな荒唐無稽なお話ながら、涙腺に来るものがありました。久美さんの演技の力であり、これまでの場面で積み上げてきたものの力なのでしょう、素晴らしかったと思います。いつかまた必ず会えるから、と叫ぶ姿には胸を貫くものがありました。
 ラストは(色々、考え方ができそうですが)、『秋葉』の方は彼女を元からある現実の存在だと感じているから、そして『メグミ』の方は約束を守ってくれたから、と言うのが一番、素敵な理由かなと思いますが、『メグミ』は消えてしまうこと無く、こちら側の人間として現れ、『星野恵』(因みにパンフでは「日高恵」と表記してありましたが)としなって、『秋葉』のいる開発部に派遣されてきます。ここでの衣装はブルーの花柄のワンピースに白い薄手の上着を羽織ったもの。『メグミ』の性格は変わること無く、清楚な感じのお嬢さん、そんな素敵な演技をしていました。
 これから二人の恋が始まっていくであろう、そんな素敵なエンディングでした。
 「恋愛戯曲」から歌謡ショウまでと続く立て続けの芝居、「私、お芝居、大好きなんです」と言う台詞が、久美さんとシンクロしちゃってしまったのは私だけでしょうか。

2006年12月22日〜24日-THEATER BRATS
劇団21世紀FOX研修所 期間限定劇団「劇団FOX・ている」第2回公演●5回全部
   「ウィリアムによろしく」
   オフィーリア役
 若い役者さんたちに交じって、FOXの大先輩でもある久美さんがゲスト出演。
 ウィリアム・シェイクスピアの「リア王」と「ハムレット」を、少し遊びを交えつつ交互に見せていくお芝居でした。
 久美さんは「ハムレット」より何と『オフィーリア』を演じました(24日ソワレの千秋楽のみ上岡志輔子さん)。怪演と呼ぶのは言い過ぎかもしれませんが、久美さん流の『オフィーリア』を堪能することができました。
 衣装は身体に密着した黒の上下(全員統一)に、白いレースのふわふわしたドレスを纏っていました。水色のお花と腰に巻いたリボンがアクセント(赤系の衣装が「リア王」サイド、青系の衣装が「ハムレット」サイド)。靴は黒い紐のローファー。髪はお姫様チックはウェーブが掛かっていて、左側に白いお花の飾りを付けていました。とっても美しくキュートでした。
 若い人たちの中で、自分が『オフィーリア』と言うことに若干、恐縮していたようで、真面目に演じたのでは無理があるんじゃないか。なので、面白く遊びを入れつつ、と言ったことを久美さんはおっしゃっていました。『ガートルード王妃』なら、ともおっしゃっていました。
 実際その通り、久美さんのキャラ出まくりの可愛くも面白い『オフィーリア』。久美さん流の『オフィーリア』が出来上がっていたように思います。また、若い役者さんたちの舞台でしたが、久美さんが出てきた瞬間、空気ががらりと変わったのも特筆すべきこと。経験、そしてそれだけの経験を積めるほど続けてくることが出来た、久美さんの役者としての力でしょうか。久美さんの凄さを改めて意識した機会でもありました。
 久美さん演じる『オフィーリア』が出てくるシーンは大きく分けて5つ+αでした。
 『ハムレット』に惚れられ、有頂天になって喜んでいるシーンでは、それはそれはとても可愛らし振る舞い。とびっりの笑顔と手足の動きで、恋に浮かれる『オフィーリア』を演じていました。『ハムレット』からもらったペンダントを弄りながら浮かべる笑顔は、素晴らしく素敵でした。かと思いきや、「やっだー!」と父の背中を突き飛ばしたりと、久美さんのキャラが色濃く出た芝居もあり。浮かれている『オフィーリア』を笑い飛ばすように自分の昔話をする父親を、小首を傾げたり、きょとんとした顔で覗き込む姿は強烈に可愛かったです。身分違いの恋なのだからと、父にきつく言い渡された後の、しゅんとなる姿、素直に言うことを聞く姿は本当に可憐でした。2回やった、スカートの裾をちょっと摘んで左足を右側にこつんと立てる仕草も、『オフィーリア』の気分をそれぞれ代弁したものになっているのも、味なポイントでした。
 狂気に駆られた『ハムレット』が自分の部屋に飛び込んできたことを、父に話すシーンは久美さんの魅惑な演技が光っていました。『オフィーリア』がおかしくなった『ハムレット』の真似をし、自然、父が『オフィーリア』役になる面白いシーン。低い声音と妖しい目でリードしていく姿は、久美さんと言う役者の面白みの真骨頂の一つ。指先から目線の動きまで、見応えのある魅力ある演技でした。手を父の額にかざし、三度、頷いて、溜め息を付くまでのシークエンスは相手役といい感じに絡んで、なかなか面白みたっぷりなものに仕上がっていたと思います。相手は若い役者さんですが、『オフィーリア』が絡む相手は殆ど父『ポローニアス』と『ハムレット』と言うお蔭もあるかもしれません。『ハムレット』の真似をする終盤、肩越しに振り返りながら階段を昇っていく下り、バランスを崩して座り込む芝居があるのですが、初日は普通にコケたらしく数瞬、素で笑っていました。
 そしてかの有名な、“尼寺へ行け”のシーン。父の言い付けにより『ハムレット』を拒否した『オフィーリア』が、彼を気遣い、もらったペンダントを返そうとします。しずしずと、「その後、お加減はいかがですか?」と言う台詞が非常に印象に残っています。優しく貞淑な、淡い恋心なども微かに表れた声と目の色が、とても見事だったと思います。ペンダントを外す指の動きまで目を離せないほど、それは可憐な乙女のものでした。が、後半は久美さんモード(笑)。どうして彼方は『ハムレット』なの?と、「ロミオとジュリエット」の真似をする『オフィーリア』。「それ違うー」と突っ込まれ(久美さんの千秋楽の回のみ、「久美さん、それ違うー」と言われ、少し素の笑みを浮かべていた久美さんでした)、ぶつくさ文句を言う姿が、たまらなく面白可愛かったでした。「だってジュリエットやりたかったんだもん」(この辺の言い回し方はアドリブ)「いいじゃん、ちょっとぐらい」と、口を尖らせつつ、ペンダントを玩びながら呟く顔が、さっきまでは『オフィーリア』だったのに今は久美さん、と言うところも何とも面白かったです。
 『ハムレット』が仕組んだ芝居を『クローディアス王』に見せた後のシーンでは、嬉しそうに楽しげに拍手をする姿が、物凄い可愛かったです。手をちょっと丸めて、ぱちぱちと叩くのが、満面の笑顔と相俟って破壊力満点でした(笑)。
 最大の見せ場と言えるのは、父を『ハムレット』に殺されてしまい、気が触れてしまった『オフィーリア』のシーン。花輪を左腕に掛け、だらんと下げた両手に花を持ち、夢遊病者のような足取りで歩く『オフィーリア』。恐ろしい迫力でした。自分にしか見えてないものを見ている遠い目と虚ろな表情は圧巻です。最早、兄の姿を兄とも判らず、笑顔でローズマリーの花を差し出す『オフィーリア』。利発さは消え失せ、心壊れてしまった無垢な少女の姿が、本当に痛ましかったです。いっそ自分も……、と夢見る『オフィーリア』。ぼんやりとした口調が本当に怖くて、ぞくっとさせられました。兄やその場に居る者たちに見せる満面の笑顔は、それまでに見せていた『オフィーリア』の笑顔と見た目は変わらない筈なのに、彼女から何かが欠落したものに感じられるのが不思議です。久美さんの演技のオーラの為せる業なのか。あの時、演じる久美さんから、放射される何かがあったのは間違い無いと思います。だから圧倒される。怖くて、そして痛ましい、そんな感想を抱いてしまう。幾ら久美さんが恐縮していても、ここまでの芝居は、今回の公演に於いては久美さんではないと無理でしょう。最後、舞台奥で、『オフィーリア』は自分で作った花輪を柳の枝に掛けようとして、河に落ちてしまう瞬間までが演じられたのですが、思い立った時の笑顔、それを掛けようとする、あどけない少女の顔、全ての動き、これらも素晴らしいポイントだったと思います。それまでの、可愛く可憐で、生命ある久美さんの『オフィーリア』を見てきたせいでしょう。『オフィーリア』が溺死する顛末は知っていても、少し胸が痛みました。久美さんが面白くやっていたのは事実ですが、やはり締めるところはきっちり締めて魅せてくれたと思います。因みに久美さんの千秋楽の回では、兄にローズマリーの花を渡した後、もう片方の手に持っていた花を『クローディアス王』に差し出してみせ、「あーげない」と上に振り上げる演技を加えていました。まさかこの場面でネタを入れるとは予想だにしていなかったので、結構、驚きでした。『クローディアス王』の役者さんも驚いていたような(笑)。それでも演技自体はいつもと変わらず、当然、迫力も損なわれていなかったのは流石でした。久美さんの役者としての経験と言うものを意識した瞬間でもありました。
 上記でαと書いたところは、『オフィーリア』の埋葬シーン。墓堀りで登場した肝さんとレオさんの場面がその前にあったのですが、誰の墓を掘っているのかと『ハムレット』に尋ねられ、『オフィーリア』役の久美さんをレオさんが言いたい放題でした。最近まで14歳の役をやっていただの、20年間、顔が変わらないだの(笑)。久美さんが出られなかった千秋楽では、上岡志輔子さんを指して、「わがまま女優のせいで1ステのためにスケジュール開けた可哀想な女」とまで言われちゃう始末(笑)。でもレオさんの久美さん弄りは、やはりファンとしても面白いです。そしてある意味、久美さんの大きな見せ場となったこの瞬間。階段の上に寝かせられた『オフィーリア』の顔を見て、『ガートルード王妃』は美しさを讃えつつ余計な一言(笑)。「少し若作りだけど」。この直後の『オフィーリア』と言うか久美さんの反応が毎回、違っていました。
22日初日:目をくわっと見開く→王妃「目が開いたように見えたんだけど」
23日マチネ:いきなり笑い出す(口に手を当ててまでマジ笑い)→王妃「微笑んだように見えたんだけど」
23日ソワレ:微笑む(でも直ぐに堪え切れず笑ってしまう)→王妃「微笑んだように見えたんだけど」
24日マチネ:がしっと王妃の腕を掴む→王妃「十分、お若いですよ」
 こうして最後は有終の美(?)を飾れた訳ですが、若い役者さんたちの中での芝居と稽古は久美さんとしても、いい刺激になったのではないかと思います。またこうした古典の台詞回しを使うのも、いい経験値になったことと思います。何にしても久美さん流の『オフィーリア』、大いに楽しませてもらいました。
 因みに上岡志輔子さんの『オフィーリア』はしっとり大人しめ。元の脚本に忠実に、と言った感じなのでしょうか。久美さんがいかに色々な芝居や動きを加えていたかが分かりました。そして久美さんの『オフィーリア』より年上の『オフィーリア』でした(爆)。

2007年4月25日〜29日-SPACE107
遊々団ブランシャ★ヴェール第2回公演●7回全部
   「アリス イン ワンダーランド」
   黒の女王役
 いつかアリスを演りたい。
 15年前、「劇団21世紀FOX」の「アリス〜」で初舞台を踏み、久美さんが目標になった、おかじゅんさん(岡田純子さん)にはそんな夢がありました。
 「Liddell Project」の次回公演にと考えられていましたが、如何せん現在の規模では無理がある。そんな時、次回作を求めていた「遊々団ブランシャ」に、久美さんが企画を持ち込んだことにより実現した舞台です。
 久美さんファンであれば、知らない人はいないであろう(?)、あの「アリス〜」です。「劇団21世紀FOX」で過去3回(「本多座組」企画公演を含めると4回)に渡って打たれたこの舞台で、久美さんは主役『アリス・ドッジ』を演じ、比類無き可愛さと面白さに満ちた演技をし、言葉では表現し尽くせぬ魅力を爆発させました。大集団によるこの芝居で久美さんは、2時間半出ずっ張りの体力的にもきつい中、仲間たちに支えられ、助けられ、勇気付けられながら、久美さんも仲間たちの持ち味を存分に輝かせ、素晴らしい舞台を作り上げました。初演、再演、再々演されているように、人気の舞台なのですが、特に2002年に50回記念公演として打たれた「アリス イン ワンダーランド 〜Grade ap Version! ぴーちくぱーちく かしましい〜」に於いては、過去最高の観客動員数を記録しました。
 5年の歳月を経て。そんな久美さんが、今回の公演では何と『黒の女王』役に挑戦!
 物語の基本的な流れ(構造)は同じものの、各々の目の見せ方が変わったことで、全体的にコンパクトにまとまっていました。ストーリーの勢いを削ぐこと無く、8の目へと盛り上がっていった感じでした。
 「アリス〜」の名物キャラ、『ダムダム』『ディーディー』に続く新キャラ『ドゥードゥー』が登場して、笑いの賑やかさがアップしたこと。『ビショップ』と『コウモリ傘鳥』の設定と扱いが大きく変わったことで、物語の流れにメリハリが付いたり、『アリス』を精神的に苦しめるシーケンスが発生したこと。ドッジ家のリビングでのシーンに仕掛けが施されたことにより、鏡の向こうの世界とこちらの世界、夢と現実の境目について不思議な感覚を植え付けられこと。そして、後述する8の目の見せ方が変わったことなどが、今回の大きな特色でしょうか。
 そんな中でおかじゅんさん演じる『アリス』は、自然で、非常に子供らしい姿を見せてくれました。特に、台詞になっていない部分での演技が非常に愛くるしかったです。『アリス』そのものと化しての、あらゆる瞬間、通してのナチュラルな挙動は、久美さんにも難しかった点であり、使い古された言い回しですが、正に勝るとも劣らず。おかじゅんさんならではの魅力と可愛さにより出来上がった『アリス』は、回を追う毎に目に見えて良くなり、心から賞賛の拍手を贈れる出来でした。
 そして久美さん演じる『黒の女王』は、誰もが驚いたのではないのでしょうか。「劇団21世紀FOX」の「アリス〜」を知っているファンですと、久美さんの引き出しの中から大人の女性・悪役の声を想像して、大体のイメージが結ばれていたことと思います。そうでなくとも、追い詰められた『アリス』たちにの頭上に降り注ぐ『黒の女王』の声は、それなりに歳のいった大人の女性のもの、威厳と嘲弄を響き渡らせる恐ろしい声でした。
 ところが8の目に入り、『アリス』の前に現れたのは、ぼんぼり付きの黒い衣を、小さい子供が着るレインコートのように羽織り、濃い赤のリボンで髪をちょこんと二つに縛り、ティアラを頭に被った少女(衣装はで購入されたとのこと)。この登場の時の立ち方、手の位置、首の傾け方、笑顔の加減が、容姿と相俟って、恐ろしく強烈な印象でした。スタートから、久美さんの演技に呑まれました。
 『黒の女王』の正体は、『リデル』=『アリス』の影、50年後の『アリス』。少女たちの影で作ったドレスを着ることで、歳を取らず、少女の姿のままで在り続けようとする。それが『黒の女王』の本当の姿。度肝を抜かれましたが、久美さんが持ってきた『黒の女王』は、何度も頷いてしまう納得のものでした。
 出てきた声も、可愛い少女のそれ。「どう? 驚いた」「あらあら、生意気な小娘ね!」「知らないもんは知らないもーん」、無邪気に『アリス』を翻弄する姿は、悪ふざけをする少女の如く。少女たちの居場所を問い詰める『アリス』に突然、最初はぐーでじゃんけんを仕掛け(千秋楽は、あっち向いてほいを仕掛け、でも何故か勝っちゃってました)、自滅するまでは、可愛らしいものでした。「ここよ」と、少女たちの居場所を白状するまでは。
 「わたしが歳を取らず、おばあさんにならないようにするためよ」
 少女たちの影を纏う理由を、平然と、それを罪とも思わず告げる様はぞっとするものがありました。声は可愛いままなのに、怖さだけが増していく。見た目は可愛いのに、それを遥かに凌ぐ恐さ。そんな久美さんの芝居が素晴らしかったです。
 黒のドレスを脱ぎ捨て、自分も『アリス』なのだと告白する『黒の女王』。『アリス』と同じ形のロリィタドレス。『アリス』の水色に対し、黒のそれは、久美さんの表情と相俟って、禍々しさを発していました。歳を取ること無く、永遠に少女で在り続けるため。純粋であると同時に非常に稚拙な欲望を叶え続けているその姿は、美しくもあり、恐ろしいものでした。ボリュームある体躯と、衣装のぴっちりとした着こなしもそんな効果に一役、買っていたように思います。本当は大人なのに、と言う事実を観る者に認識させ、痛々しささえ喚起させます。
 『アリス』に迫る『黒の女王』は、もう先ほどまでの可愛い少女ではなく。女王の迫力でした。圧倒的な存在感。「黒の女王〜私の見る夢」を落ち着いた声音で、滑らかに舞いながら、観る者を酔わせるように歌いながら。そうして『アリス』を惑わせていく様は圧巻でした。目の色、『アリス』を見つめる双眸が物凄かったです。あの目は忘れられません。
 立ち居振る舞いから表情まで、『黒の女王』たる、50年後の『アリス』たる、説得力溢れる演技と役作りが本当に見事でした。少女のように振る舞いながら、実際は50年の年月を経た者、その重みで『アリス』を苦しめながら、また少女のように振る舞うことも出来る。その変幻もとても見事でした。これぞWonderの極み。感服です。
 「あたしが目を覚ませば、みんな消えちゃうんだから!」
 無邪気に、しかし邪悪さも漂わせながら、笑顔で言い放つ言葉は、抗えない事実そのもののようで、『アリス』を絶望させるに十分な力を持っていました。
 今回、久美さんは、ブログの方で吐露していますが、役作りに、かなり悩みました。そうして練り上げた、女ならではの役作り。レオさんやタケルさんでは出来ない役作り。より想さんの原作に忠実の役作り。おっしゃる通りのものでした。全て頷ける。これこそ、正統の『黒の女王』だと言い切って良いかもしれません。
 でもそれを予想出来なかったのは、「私が演じるというのだけが少し無理があるかな」と言う言葉のせいかもしれません。大体、少女の姿のままの『黒の女王』を演じるのに、久美さんでは無理があるなど、誰も思ってないのですから。しかし終わってみると、何とも久美さんのイメージぴったりの『黒の女王』の役作り(笑)。
 歴代の「アリス〜」の中で、今回の8の目への入り方・8の目の空間の表現の仕方は、最高の出来ではないかと思います。『黒の女王』の怒声と影をちょん切るはさみの音、必死になって『アリス』が叫んだ8の目を開く言葉「チェック」、照明と音のコラボレーションで8の目が開いていく感覚、この迫力は素晴らしかったです。そして誰もいない闇の空間で、『アリス』は『黒の女王』と相見える、幻想的で恐ろしい絵。
 久美さんが演出さんと共に、今回のような役作りをしたことでもう一つWonderだったのは、ラストシーン。2階で寝ている『アリス』が目を覚ます場面。これまでは『アリス』の影武者を作って表現していたのを、今回は、おかじゅんさんと久美さんが顔を合わせる形で。二人、「しーっ」とやり合うところは、本当に素敵な場面でした。
 久美さんたちのラジオや雑誌への宣伝・顔出しの効果も実を結び、全公演チケット完売と言う、大盛況の中、おかじゅんさんのアリスは幕を閉じました。おかじゅんさんに取って、『黒の女王』は久美さんでなければならなかったと言います。たまらない感慨があります……。
 雑誌やラジオ出演に久美さんが積極的に参加し、宣伝したことも手伝い、全公演チケット完売と言う名作「アリス〜」に相応しい超大盛況の中、公演は幕を閉じました。この2時間、紛れも無く107は世界で一番、楽しい空間になっていました。
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2007年10月20日-六行会ホール
HCC&オフィス《RELAX》共同プロデュース●2回両方
   「抱腹絶倒・爆笑活劇・パタリロ西遊記!」
   女官役&魔夜峰央先生の一ファン(笑)
 日替わりゲストとして、この日のマチネとソワレに久美さんがご出演されました。
 と言ってもお芝居に参加した訳ではなくて、前半〜中盤に掛けて差し込まれていた、ゲストコーナーでのご登場でした。罠として『三蔵法師』一行が招き入れられた宿で、酒宴が催されている間の箸休め的なコーナーと言った感じで、司会進行は津久井教生さん。
 『女官』たちを後ろに控えさせ、原作者の魔夜峰央さんと、振付(コーナーに入る前の宴の舞のシーンで、『女官』の一人としても参加されていました)にして魔夜峰央さんの奥さんである山田芳美さんをお迎えして、コーナーがスタート。
 久美さんはと言うと。
 『女官』の格好をして、舞台上手より普通ーに出てきました、瓶ビール(キリンのラガー)とコップを持って(笑)。白地に紫色と水色を基調としたブラウスと、濃い赤色のロングスカート。エプロンをして、頭に小さいヘッドドレスを被った、昔話に出てくる中国の女官の衣装。若い『女官』役の方々と並んでも、圧倒的な可愛さを放つ久美さんに脱帽でした。魔夜先生の前にコップを置くと、さもそれが当然の如くビールを注ぐ久美さん。《ソワレ》では余りの泡の多さに、津久井さんに下手くそ!と怒鳴られちゃう一幕も(笑)。
 ※以下、暫く《マチネ》でのレポート。
 その直後、久美さんったら、緑色のトートバッグから今公演のパンフレットを取り出し、いきなり魔夜先生にサインを頼みます(笑)。憧れと尊敬の念が籠もった、ちょっと余所行きな声で。その素な久美さんっぷりが、偉い可愛くて面白かったです。
 そして津久井さんに突っ込まれて、ゲストとして久美さんが紹介されます。「自分はこの芝居とは何の関係も無いんですけれど、出ると魔夜先生からサインを貰えると聞いたんで来ちゃいました」と言った挨拶をする久美さん(笑)。
 サインのお礼と称して、何と久美さん、手品を披露してくれました。トートバッグの中をごそごそしながら取り出したるは、アサヒ・スーパードライの空ビール瓶と新聞紙、パチンコ玉と1円玉。
 このままでは、ビール瓶の中にパチンコ玉は当然、入ります。しかし1円玉で蓋をすると、パチンコ玉が入る隙間は無くなります。ところが新聞紙で筒を作り、ビール瓶の口に押し当ててパチンコ玉を落とすと、不思議、1円玉を通貨して入ってしまう、と言う手品でした。「ちゃららららら〜♪」と定番のフレーズを口にしながら、そんなに手際良くなく(笑)進める久美さんがキュートでした。
 成功した後、「驚いた?驚いた?」とこちらに向かって同意を求める久美さん。無邪気な久美さんの瞳に、至上の幸せを感じるひと時でした。実はタネも仕掛けも本当に無くて力学的にそうなるもので、手品ではなかったり。「誰でも出来ますので、ぜひ皆さんもやってみて下さい」と、照れ苦笑いする久美さん。本当に誰でも出来ますので、宴会芸で通用するやも。何でも久美さん、勝平さんの結婚式で何かやらなくちゃいけなくなって、この芸を披露して見せたとのことです。最後にこの手品道具一式を、お客さんの一人に気前良くプレゼントしちゃう久美さんでした。手にした者は皆無であろう、久美さんのポケットマネー1円です(笑)。
 この一連の久美さんのショウ(笑)が、《ソワレ》では魔夜先生のトークがある程度、進んだところでスタートしていました。魔夜先生が喋っている最中に、Tシャツ(物販コーナーで販売されている)をゆっくり取り出す久美さん(笑)。一度ならず二度までも。今度はTシャツにサインをせがんでいました。
 そして手品では久美さん、空瓶はもうプレゼントしまって無いのですいが、魔夜先生に出したビール瓶が空になると見込んでたらしく、そのことで津久井さんから激しい突っ込みが(笑)。更に、ビールが無理やり注ぎ足されたコップ。魔夜先生が飲んであげようとするのですが、久美さん、手品を始めると思いきや、唐突に「いっき」を煽り出します(笑)。それを客席にも伝播させる久美さん。客席に向かって手を叩いて、手拍子を求めていました。盛り上げようと頑張っている姿が素敵でした。
 それから新聞が東スポだったので、何故?と津久井さんに突っ込まれてました。面白いからと返す久美さん。「沢尻エリカの下は(ry」と指差す久美さんがとても可笑しかったです。
 魔夜先生のトークは質問形式で、奥さんとの馴れ初め・「パタリロ西遊記」を描き始めた理由・これから描きたい漫画の3つ。その最中は久美さん、『女官』たちの一番左で控えながら、話の内容に頷いたり、笑顔を浮かべたり、驚いた表情を浮かべたり、聞き上手な様子を見せていました。
 魔夜先生ご夫妻が退席されると、「おじいちゃーん」(笑)と久美さんが呼びに行って肝さんが、更にたてかべさんも登場して、第2部がスタート。「おじいちゃーん」の呼び方が堂に入っているところがナイスでした。
 《マチネ》ではその前に、改めて津久井さんが久美さんを紹介し、ちょっとしたトークにもつれ込みました。何と二人、初めて会ったのは20年前とのこと。全く変わってない、と言う津久井さんに、「声? それとも」と言って、全身を示すようにちょっと色っぽい仕草を見せていました。ゲームの仕事を沢山、している、と言うことに津久井さんが触れると、「そうだー!」と『みるく』の声で叫んでみせてくれました。高い声を出すのは大変だと言うことを久美さんが語ると、普段と変わらないと津久井さんに突っ込まれてしまい、「えー」と嘆く久美さんでした(笑)。
 その後のトーク(《マチネ》)では、肝さんが現在、演出中のFOXの舞台「インシデンタル・ギフト」のことを話して、時折、久美さんに話を振ったり、久美さんご自身は来年の舞台、4月の「遊々団ブランシャ」、5月の「Liddell Project」の舞台を宣伝。自身の出演は未定だと言うことをお話しました。
 そして《ソワレ》では何と、久美さんVS津久井さんのキュウリ早食い対決!
 「西遊記」の話になり、久美さんは2回、「西遊記」をやっていることをお話します。一つはコアなファンならご存知の、FOXの「エナケン・シリーズ」でやった劇中劇での「西遊記」、もう一つは皆さんご存知のスーパー歌謡ショウでやった「新・西遊記」。久美さんが演じた河童の『沙悟浄』を可愛いと褒められ、「そうなのー」と肯定しちゃう久美さんでした(笑)。デレデレに喜ぶ久美さんがとっても可愛かったでした。
 そしてその流れで、キュウリの早食いを劇中でやったことを話し、自身たっぷりに津久井さんに早食い対決を申し込みます。自分が勝ったら、明日から『沙悟浄』役をやると言い出す久美さん(笑)。勝負は勿論、久美さんの勝利に終わります。久美さんの物凄い勢いの食べっぷりに、大きくどよめく客席。歌謡ショウファンならもうお分かりでしょうが、実は久美さんのは中が繰り抜かれているキュウリなのでした。一頻り盛り上がったところで、非常に申し訳無さそうにその仕込みをバラす久美さん。しかし、久美さんの食べっぷりと頑張り様は、中は繰り抜かれてなんかいないキュウリと思えるほどでした。実際、それからかなり長いこと、口の中にキュウリを溜めていました(笑)。もしかしたら、ガチの勝負と見せかけるために、繰り抜く量は調整したのかも? だとしたら正に役者かも。
 《マチネ》の終演後には、物販コーナーの片隅に佇む久美さんの姿が。手伝おうと思って出てきたらしいのですが、特にやること無い感じで(笑)、ちょっとしたファンとの交流時間になっていました。
 「パタリロ西遊記!」のお芝居自体、非常に楽しめるものでした。絶賛する久美さんの書き込み(リデルのブログ)に偽り無し! 

2008年4月23日〜27日-SPACE107
遊々団ブランシャ★ヴェール 第3回公演
   「園長先生のオルガン」
   踊りの先生役
 今回、久美さんは日替わりゲストで、23日(水)・19:00開演の回のみのご出演でした。
 物語の舞台は、50周年の“おゆうぎかい”と卒園式を明日に控えた、「あすなろ幼稚園」と言う名の、小さな古い幼稚園。園長は重い病のため入院中で、更に時代の波で園は経営難に陥っていた。不動産屋の提案で今の幼稚園を取り壊し、住宅との複合施設的な新しい幼稚園を建てようとしている理事長。しかしその為には、この園に通ってきた人たちの、死んでしまった大切な人の代わりになってきた、あすなろの木を切ってしまわなければならない。
 本当にあすなろの木は切られてしまうのか。その真偽を確かめ、阻止しようとする一人の卒園生。明日の“おゆうぎかい”のために、10年振りに倉庫から引っ張り出された、今にも壊れそうな古い足踏みオルガンと、オルガンに宿る魂。その悪友(?)の電気オルガン。死に逝く者を迎えに来た、死神。この幼稚園創立当時の、園長先生と足踏みオルガンとあすなろの木、そして二人の少年のエピソードを、“おゆうぎかい”のお芝居で見せるため、保母さんと父兄たちが稽古に奮闘する中、彼らの思いは交錯していき……。
 と言った感じのファンタジックな面もあるお話で、とってもハートフルで感動的な、各々の役者さんの熱演が秀逸だった、非常にいい芝居でした。
 ゲスト出演である久美さんは、“おゆうぎかい”のダンスの稽古中のシーンに、踊りの先生役として登場しました。打ち合わせした部分とそうでない部分がはっきり分かるような(笑)、完全にゲストコーナーと言った趣のシーンでした。
 “おゆうぎかい”の芝居中では園児役なはずなのにセクシーなダンスを披露する保母さんに駄目出しをして、「もっと可愛く!」と駄々をこねるように要求し、コテコテな可愛い振りをお手本として見せてみたり。これは嬉しいのもあるけれど、ファンとしてはむしろ恥ずかしくなるくらいの可愛さでした(笑)。ラーメン屋役の小野健一さんに「フジヤのケーキを洗って食べるアライグマ」をやらせたり。横でアライグマの台詞を喋っている久美さんの、声のトーンと言い方が面白かったでした。一番の爆笑ポイントでした。
 続いて、久美さんが「キャンディーズ」の振りをやってみせても誰も付いていけず、「セーラー服を脱がさないで」をやっても誰も付いていけず。世代のことを指摘されて、自分も分からないけれど、と、すっとぼける久美さんでした(笑)。逆に今の流行りはと聞いてみて、「AKB48」と返されて、知ったかぶりをする久美さん。当然、歌える訳も無く「ど忘れしちゃったなあ」と誤魔化す久美さんが可笑しかったです。
 一応、本筋の芝居にもちゃんと絡んでいて、園長先生とオルガンとあすなろの木に、彼女もまた大切な思いを抱いていると言うことを匂わせる芝居も少しだけ入っていました。その辺のシリアスな姿への切り替えは、さすが見事でした。
 また、小野健一さんに「明日もアライグマやってね」と言おうとして「アライグルマ」と言ってしまい、ドジっ娘・久美さんは今日もしっかり、別な意味での笑いを取っていました(笑)。  出演者をいじる、と言った風の、久美さんのようなタイプの人には難しい役回りだったのではないかと思いますが、久美さんらしさが良く出た面白可愛い、劇中のいい息抜きシーンになったのではないでしょうか。久美さんにとっても中々、いい経験になったと思います。

2008年7月10日〜13日-浅草橋アドリブ小劇場
Liddell Project番外公演●2回
   「スノウ」
   声の出演(全部で三役)
 今回は番外公演として数えられたLiddell Projectの公演。と言うのもやはり、久美さん始め、Liddell Projectのメンバーが全員、揃っていない故、本公演として銘打たなかったようです。
 小さい頃から病弱で、心配する優しい姉を疎ましく思ってきた、かずさ(おかじゅんさん)。昔、好きになった男性を事故で亡くし、それを自分のせいにし、未だに引きずっている姉の遥(荒井典子さん)。かずさの従兄弟であり、親友的存在の藍子(佐藤里真さん)。その兄である、大らかな旅館のオーナー、恒二(土居俊一さん)。色々な方言をごちゃ混ぜにして使う、変わり者だけど熱い、旅館で働くアルバイト、中井君(明平鉄平さん)。成り行きから美術館を爆破してしまった、絵画窃盗犯の男たち、佐藤(小田久史さん)と森(田中聡さん)。そして、かずさが出会う不思議な青年、春樹(柳繁之さん)。潰れる寸前の旅館を舞台に、そんな彼らが織り成す、仄かな恋愛と家族の愛のドラマ、と言った感じのお芝居でした。
 爽やかな後味の分かりやすいお話でありながら、おかじゅんさんの可愛いツンデレ少女を始め、魅力的な登場人物が印象深い、とても良い舞台でした。
 久美さんは戸部公爾さん、津久井教生さんらと共に声の出演を務めました。ストーリー上、声だけの役と言うのは三役あり、各々がその3種類を全て録音。同じ役で回毎に違うキャストの声が流れてくると言う、お楽しみ要素になっていました。
 役は以下の通り。
1.春樹がかずさに語る幽霊の話に出てくる、彼のおばあちゃんの声
2.絵画窃盗犯たちに電話で連絡を寄越してくる、クライアントの声
3.春樹の待ち人を探そうと、かずさが電話を掛けた漫画研究部の部長の声
 12日(土)のソワレは3で、かずさにオタクと罵られ、「オタクじゃないもん! おにいちゃーん!」と泣き叫んでいました。ロリ女子高生でした(笑)。
 千秋楽は久美さんが劇場にいらしていて、2を生で演ってくれました。録音は大人の女性の声で色っぽく演じていたそうですが、土居さんのリクエストで何とアイリス声で!
 絵の受け渡し場所は?と言う質問に、「知らな〜い」と嘯いてみたり、人が沢山いる場所への移動に怖気付く森に、「弱虫ー」と笑ったりと、困ったクライアントを演じ、田中さんを翻弄していました(笑)。
 クライアントが絵画が本物かどうか確かめるため、小田さん演じる佐藤に絵を掲げさせるシーンでは、“世界のナベアツ”の物真似をさせ、更には田中さん演じる森にまで要求(笑)。お二人を手玉に取り、千秋楽らしいお遊びで笑わせてくれました。
 「本番行ける日は生でやっちゃうかも」とLiddell Projectのブログで宣言していた久美さんですが、本当に生で声を入れてくれるとは、サービス精神旺盛です。
 因みに12日(土)と13日(日)のマチネは1だったそうです。

2008年8月8日〜12日-SPACE107
遊々団ブランシャ★ヴェール 第4回公演●6回
   「ピーチくりんだ♥パプ〜♥」
   藤岡桃子役
 田中真弓さん曰く、“久美ちゃんの久美ちゃんによる久美ちゃんのための企画”。
 久美さんがこれから先、どんな舞台をやっていけばいいのかと悩んでいた時に、田中真弓さんが持ちかけた提案により始動した公演です。田中真弓さん原案・長谷川繭さん脚本によるコメディ芝居で、久美さんが座長&主演を務めました。
 キャストは何と伊倉一恵さんを始め、松本勝さんに、しおつかこうへいさんを迎えた豪華な布陣。そして、たあこさんこと、あの松本貴子さんもご出演。更には、本当は出たかった(笑)田中真弓さんも後に出演が決定しました。元々はストレートプレイだったそうですが、伊倉一恵さんが出ると言うことで全編、歌入り芝居に。ミュージカル風に仕上がりました。
 そして演出はお馴染み、大串博文さん、音楽には「外道女王」の原作者である伊豆一彦さん。
 これが処女作とはとても思えぬくらいの出来の本と、芸達者で素敵なキャストと、強力なスタッフ。最高に面白い芝居で、エンターテインメントと言ってもいい、本当に良い舞台でした。
 ↓舞台のあらましと、久美さん中心の感想文的レポートです。
「ピーチくりんだパプ〜」久美さん的・感想レポート『クミコチック症候群』
2008年11月12日〜16日-六行会ホール
RELAX&HCCプロデュース公演●4回
   「ブラックM」
   エリザベス・ロビンソン役
 西原久美子ご本人的に、本格洋物芝居、初挑戦。
 舞台はハリウッドを連想させる、映画業界。手にしたものに星の輝きを、大きな成功をもたらし、しかしその存在を人に明かしたり、1年以内に別の人間に譲り渡さないと命を落としてしまうと言う、恐ろしくも魅惑的な伝説、“ブラック・マリア”。その正体は、かのエジソンによって作られた世界初の映画スタジオ、全てが黒塗りのそのスタジオの一部、小さな箱……。
 借金に負われ、ビルから飛び降り自殺をしようとしていた、落ちぶれたコメディアンの『アラン』と、彼の自殺を止め、一緒に仕事を始めた取立屋の『ヴィンセント』を中心に、“ブラック・マリア”の周りに居る人々を描いた物語です。ストーリーは比較的シンプルなもので、濃いキャラクターを演じる役者さんの芝居を楽しむ、と言った色合いが強い舞台だったのではないかと思います。
 久美さんの役は『エリザベス・ロビンソン』、通称“マダム”。子役時代に大人気を博したけれど、今は鳴かず飛ばず。子役の頃に稼いだ金で暮らしている大女優の役です。スターに返り咲くべく、『ヴィンセント』たちに“ブラック・マリア”の所在を探らせます。
 往年の大女優と言うことで、ヒール(悪役)の匂いも漂う、貫禄たっぷりの姿を演じていました。艶やかな大人の女性の声と、きつい視線、優美な仕草にうっとりさせられました。同時に余所行きの顔、ブリっ子モードを彼女は持っていて、そこでは甘いロリ声とキュートな笑顔で可愛さ全開。切り替えっ振りが見事で、非常に見応えのある、安定した演技をされていました。また、香水の甘い香りも久美さんの役の魅力に一役、買っていました。客席前列に座っていると、監督曰くの「すっげーいい匂い」を感じることが出来ました(笑)。
 久美さんとしては、貫禄ある大人の女性オンリーの路線で行くつもりでしたが、演出によりこうした二面性を持った役になったそうです。結果的に正に一粒で二度、美味しい、久美さんとなりました。
 そして一粒で四度、美味しいのが、久美さんの今回の衣装。全部で四度、登場シーンがあるのですが、全て違う衣装で演技していました。
 一つ目は映画撮影のオーディションに立ち会うべく、スタジオにやって来るシーン。ここでは白を基調にピンクが混じった、スカート丈が短めの、甘ロリ系のドレス。因みにカーテンコールではこの衣装でした。登場時はコートを羽織り、サングラスを掛けた姿。能天気な可愛い女優さんの姿を見せつつ、自分の身内だけになると、本性を現し、“ブラック・マリア”の動向を聞き出します。この変わり身の迫力がここでの一番の見所でしょうか。彼女専用の椅子の上で脚をバタつかせるシーンも、凄く可愛かったでした。
 二つ目は彼女の屋敷、“ブラック・マリア”について『アラン』たちに語るシーン。濃いピンクを基調にした丈の長いドレス。黒いファーを首に掛けていました。このシーンでは煙草を吹かしながら、“ブラック・マリア”について語る姿が、正に女主人と言う感じで、とても格好良くて印象的。ここでの見所は、“ブラック・マリア”を手にしたことで成功したと思われる俳優(実際の)を捲くし立てながら列挙していく、飛田さんとの掛け合いでしょうか。嫉妬しながら喚き立てる様は久美さん節と言うか、面白味たっぷりでした。また、暗転の状態から“ブラック・マリア”の説明に入るのですが、最初はロリ声(エコー付き)で、明けて彼女の姿が見えるようになると、大人の声になると言う鮮やかさも素晴らしかったです。
 三つ目は彼女の屋敷での試写室、『アラン』が彼女に誘われて『エリザベス・ロビンソン』の昔の映画を見ているシーン。薄手の白いネグリジェみたいな格好で、ピンク色のスリッパ。彼の隣で、しどけなく眠りこけている姿が見所でした。途中の日程からお腹を掻いたり、妙な呻き声を上げて笑いを誘う演出が加味されました。
 四つ目は最後のシーンになるのですが映画の撮影シーン。ヒロインの前世を当てる霊能者と言うか魔女の役で、ヴェールが付いた黒いレースのドレス。ここでの見所は腕が上げ辛いドレスが気に入らなくて、文句を喚き立て、余所行きの声と態度を忘れてしまうシーン。ですが寧ろここは、ガヤの状態になっている所での、彼女のころころ変わる表情や何を喋ってるのだろうと色々、想像力を掻き立てられる点でしょうか。力一杯の膨れっ面をしている姿が特に可愛かったでした。
 一応、客演と言う格好でしたが、話の中核となる人物で見方によってはヒロインと言えたのではないでしょうか。幼い頃から夢の世界で生きてきて、けれどこの映画の世界以外では生きていけず、“ブラック・マリア”を追い求める女優。もう少し、スポットが当たって描かれていたら、いじましさと感情移入出来ずにはいられなかったことでしょう。
 本筋としては、『ヴィンセント』たちのボスから出資を断られ、“ブラック・マリア”が存在しているであろう映画に関われなくなってしまうのですが、最後はみんなが映画に出てしまうと言うハッピーエンドで、カーテンコールの最中、“ブラック・マリア”が『エリザベス』の手に渡ると言う演出があり、彼女は念願を果たすこととなりました。
 戸部さんや飛田さんを相手に、久美さんの登場でガラリと変わる雰囲気、場の空気をしっかり自分に集中させることが出来るのは、やはりベテランならではでしょうか。定番の、面白味さえある久美さんの可愛い芝居、そして久美さんと言う役者さんのもう一つの真骨頂である大人の女の演技、これら久美さんの魅力を活かしたと言える演出もプラスに作用し、久美さんの演技力の強さを再認識させられた舞台でした。

2008年12月3日〜7日-SPACE107
劇団21世紀FOX25周年記念・第62回公演●3回
   音楽劇「ステーション・ケンジ -21FOXバージョン-」
   ルージュの女役、アリスぶた(?)役
 劇団21世紀FOXを退団されてから約4年半。古巣、FOXで客演が実現しました。今公演について、“昔のメンバーを集めて演りたい”とおっしゃっていた肝さんに、久美さんが召喚された格好です。
 肝さん、レオさん、タケルさん、勝平さん、一城みゆ希さん、速見圭さん、イトケンさんなど、昔馴染みのメンバーと共に、今年最後の舞台を飾りました。
 舞台は劇場サロンと呼ばれる、誰でも芝居が出来ると言う不思議な場所。宮沢賢治の作品を速見圭さんが朗読や解説などしつつ、入れ替わり立ち替わり役者さんが彼の作品(脚色されたもの)を上演していき、レオさん演じる『旅人』がそれを見ながら自分自身のことを思い返していく、と言う流れのお芝居でした。死出の旅に出る前に宮沢賢治が見た夢、と言った感じでしょうか。
 久々に帰ってきたベテラン勢を始めとするFOXさんの役者さんたちを楽しむ、そして宮沢賢治を知る人にとっては更に楽しめる、そんな公演でした。特に上述したベテラン勢のパワーは素晴らしく、圧倒的な芝居とパフォーマンスを魅せてくれました。
 そんな中、久美さん演じる『ルージュの女』は前半に登場。「ブラックM」のマダムこと『エリザベス・ロビンソン』を彷彿とさせるピンク色のドレス姿で、見目、麗しい貴婦人と言った感じ。匂い立つような色気、そして実際に匂い立つ香水の香り、目が離せなくなる程、魅力的でした。
 劇場サロンの片隅(下手前面)でギターを弾き語る、小栗さん演じる『ギターの男』に近付き、「いい曲ね」と涙ぐみ、憧れの目を向ける彼女。そして自分が作ったと言う詩に曲を付けて欲しいとお願いする。これが実は宮沢賢治が作った詩で、レオさん演じる『旅人』が気付くと言うシーンです。
 気障ったらしい『ギターの男』に向かって、鼻をかんだティッシュを丸めて笑いながら投げ付けたり、自分の詩に奇怪な曲を付けられたことに腹を立て、ドスの利いた怒鳴り声を上げたり、尚もおかしなメロディで弾こうとするのを、唸り声を上げながら両手でギターの弦を押さえて止めたり、そのくせ自分が歌い出したら、同じメロディでとんでもない調子っ外れ。見た目は綺麗なセレブと言った風なのに、行動に地が出ていると言うか、その辺りの可愛さ・面白さとのギャップがたまりませんでした。
 中でも印象的だったのは、『ギターの男』が異様なメロディで歌うのを聴きながら、段々と腹を立てていく姿。膝の上でドレスを掴んだ両手を握り締めながら、顔が歪み、眉を立て、怒っていく様が、とても見応えのある演技でした。
 千秋楽では、さくらんぼを小栗さんに食べさせてしまう一幕もあり。また、いつもと違う歌い方で詩まで変えてきた『ギターの男』に合わせて、台詞を変えていました。
 さて平日は、締めに全員で歌う唄を除けば、登場シーンはここだけなのですが、土日は久美さんファンには嬉し過ぎるサプライズが!
 「フランドン農学校の豚」を題材にしたシーンで、勝平さん演じる“紅の豚”の格好をした豚とタケルさん演じる“スパイダーマン”の格好をした豚が、久保さん(平日)/正村さん(土日)演じる『豚飼い』をいじったり邪魔したりして遊ぶ場面(笑)があるのですが、3匹目の闖入豚として何と久美さんが登場。平日はイトケンさんの“ゴルゴ13”的な豚だったのですが、何と久美さん、あのFOX50回記念公演の「アリス〜」、あの『アリス』で登場してくれました! 
 ブタミミのヘアバンドを付け、ブタっ鼻を付けた、何とも可愛らしい姿。「アリス〜」のテーマの終盤部分を『豚飼い』以外全員の出演者と一緒になって歌って踊り、「リデルはどこ?」と客席のお客さんに向かって尋ねたり、騒ぐ『豚飼い』にあの有名なポーズ「しーっ」をしてみせたり、「アリス〜」ネタで大いに沸かせてくれました。でも体型が「ブラックM」の時(貫録、溢れるアメリカ女優な体型)と変わっていないので、「そんなパッツンパッツンの衣装で」と正村さんに突っ込まれてしまうのでした(笑)。
 因みに千秋楽では、ここにいる豚たちも前世は恋人だったかもしれない云々と言う下りで、正村さんに腕を絡めに行くのですが、自分からやったくせに直ぐ様、頭を引っ叩いたりと、勝平さんたちに乗じてやりたい放題(笑)。とても楽しそうな笑顔で、豚さんたちと一緒に舞台上を動き回っていました。
 短い出番ながらも自分の持ち場ではしっかりと魅せてくれ、更に土日には久美さんファン感涙もののサプライズが待っていたと言う、久美さん分をたっぷりと補給出来た、そんな有意義な舞台だったのではないでしょうか。また久美さんにとっても、絡みこそ無かったものの昔の仲間と一緒に舞台に立てた機会、非常に嬉しいことであったと思います。

2009年6月10日〜14日-SPACE107
遊々団ブランシャ★ヴェール vol.5●2回
   「Family Trap 〜コーンフレーク食べます?〜」
   片岡真紀役
 明平鉄平さん書き下ろしによる、ヴェール第5回公演。
 今回、久美さんは新境地に挑戦しました。お母さん役。それもパワフルな肝っ玉かあさんの役。その上、主演。結果、それはこの手の役が今まで無かったのが不思議なくらいのはまり役となりました。
 時代は昭和40〜50年代と言ったところでしょうか、とある小さな仕立屋さん。久美さん演じる、お店の主にして一家の大黒柱のようなお母さん、『真紀』。ただいまサスペンスドラマに出演中のその夫、売れない二流俳優(?)、レオさん演じる『片山健児』。長男とその嫁、次男、長女。そんな一家を舞台にした、笑いあり涙ありのホームドラマ、所謂、シチュエーションコメディの舞台でした。
 『真紀』の弟がこさえたヤミ金融からの借金を馬鹿ばかしいやり取りから背負う羽目になってしまったり、『真紀』が勝手に部屋に入って引き出しを開けたために次女の結婚騒動が起きたり、次男が学校で苛めに遭っていることが発覚したりと、次々騒動が降り掛かり、色々な人物の闖入により、ややこしくなっていくハイスピード・コメディ。怒濤のテンポと役者さんの見応えたっぷりの芝居により、2時間とは思えぬ内容量の、非常に満腹度の高い舞台に仕上がっていました。
 久美さん演じる『真紀』は、とっても明るくパワフルで、怒るスリッパで旦那さんをバシバシ叩いてしまうような、ちょっと乱暴なお母さん。一家の中心にいる、正に肝っ玉かあさんでした。誰よりも強く、ヤミ金融のチンピラにも立ち向かっていくくらい勇猛果敢なお母さんだけれど、結構、旦那さん>自分なところがあり、そこは昭和なお母さんと言った感じでしょうか。豪快で気も強い性質だけれど、家族のことがとても大切で、大好きなお母さんを好演していました。前回公演に引き続き、レオさんと夫婦役でしたが、息もぴったり、さすがベテラン同士、コミカルな場面からシリアスな場面まで、舞台を牽引し、空気をモノにしていました。個人的には、とてもお似合いな組み合わせだと思います。
 ブルーのTシャツに黒いジャージ、ネコのアップリケが付いた赤いエプロン姿で、良く喋って動き回る、かなりハードな役回りだったように思いますが、終始、安定した演技をしていように思います。喜怒哀楽の表情と言動が非常に豊かで、とても見応えのある面白い芝居を魅せてくれました。かつて観たことが無いであろう類いのものまで、久美さんが表現する様々な感情を、たっぷりと楽しめた舞台でした。借金を背負わされた折、協力を申し出る子供たちに、「ありがとう」と礼を言う、真心のこもった演技などは、素晴らしいものがありました。
 ここは賛否の分かれてしまうところかもしれませんが、久美さんの可愛い声と乱暴な言動と言うギャップが、ゾクゾクしてしまう堪らなさでした。また、生活に疲れた様子の無さが幸せの証のようで、楽しく観ていられたのも、特筆すべきポイントかなと思います。
 可愛かった、と言う感想が先に立たない稀有な公演でしたが、これが新境地とは思えぬほど堂に入った、久美さん流・肝っ玉かあさんっぷり。今後も久美さんの新たな魅力を引き出してくれるブランシャに期待大です。

2010年9月29日〜10月3日-SPACE107
遊々団ブランシャ第14回公演●4回
  「ファイナル ウィーク 〜南武(なみたけ)ランド ミステリーハウス 最後の一週間〜」
   応挙役
 2006年に「ぴんく・ドリアン」と言う演劇ユニットで上演された、レオさん作の「ラストウィーク〜Namitake Land Mistery House〜」が、ブランシャのレギュラーメンバによって新たに生命を吹き込まれました。主役を務める女性四人のうち一人に久美さんを迎え、久美さんファンにとっても見堪え十分。
 舞台は、余りにも怖すぎることが原因による客入りの悪さで、《南武ランド》の社長から閉鎖を宣告されたお化け屋敷。
 「ミステリーハウス」と言う名のそのお化け屋敷には、極度の乗り物酔いから電車の運転士になることを諦めた、チーフの『君田』がいて(演じるは永嶋千聡さん)。
 ディズニーランドのシンデレラに憧れて、まずは《南武ランド》の南武姫から始めようとキャスト募集に応募したら、お化け屋敷の幽霊役に回されてしまった『応挙』がいて(演じるは久美さん)。
 漫才師になりたくて専門学校に入ったものの、極度の上がり症で夢を諦め、お化け屋敷で毎日、日替わりのコスプレをしてお客さんを驚かせる『コスプレ』がいて(演じるは帆足桃子さん)。
 不思議な仕掛けでお客さん従業員、問わずびっくりさせるのが大好きな『ポルタ』=実は生前、子供の頃にした約束で両親がこのお化け屋敷を訪ねてくるであろうことをずっと待ち続けている地縛霊がいて(演じるは中嶋藍子さん)。
 それぞれ重みは違うものの、夢敗れし彼女らが、お化け屋敷閉鎖と言う転機を前にして、目標や夢へと向かって、先を見つける・先に進めると言う、そんなお話でした。
 コメディ要素満載でありながら、根底に流れるのはハートフルなお話。感動のシーンでも笑いが盛り込まれている。レオさん作らしい本であったと思います。
 久美さん演じる『応挙』は、「ミステリーランド」で幽霊役を担当していて、長い黒髪に白い三角の布(天冠)を被り、うっすらと花の模様が浮かんだ白い着物姿。下にサッカーのユニフォームのパンツにスパッツ、白いストッキングに白のスニーカーと言う出で立ちでした。
 ゲスト(客)が来た場合、井戸から上半身だけを覗かせて驚かせるので、下は好きな格好をしているようですが、この組み合わせがめちゃくちゃ可愛かったです。
 『応挙』と言う女性は、お姫様気質で自分も大好き、仲間も大好きって感じで、お調子者でいて優しい、騒がしいキャラ。久美さん曰く、感情がジェットコースターのように、あちこちに飛ぶ役。年齢は恐らく30代なのでしょうが、歳相応と言うか久美さんの自然体で演じられているようでした。
 主役四人の一人なので、殆ど出ずっ張りで台詞も多い役で、久美さんの持ち味が全開に発揮されていて、それでいて新鮮味もある、非常に見堪えのある芝居でした。
 遅刻して謝ってみたけれど実はみんなも遅刻していて、謝った分を返して欲しいと、自分で自分を褒める一人芝居をしてみたり。「ミステリーハウス」に一番に出勤して、ハイテンションではしゃいでいるところから、お化け屋敷に一人と言う状況を急に怖がり出したり。ゲストが来なくて、同僚の膝の上で全力でだらけきっていたり。自分の夢の先を見るため、「ミステリーハウス」の最終日に“エレクトリックパレード”に挑戦し、幽霊風味でゲストを訳が分からないと言う意味で怖がらせたり。
 非常に工夫されているなと感じる、本当に面白い演技の数々を見せてくれました。久美さんが元々持つ貫禄の巧さもさることながら、表情や仕草、台詞の言い方から間の取り方に至るまで、とても練られている印象でした。
 また今回の久美さんは、声をフルに使った芝居をしていました。もろアニメ声から低めのトーンまで、脳天に響く声から気の抜けた声まで、とても優しい声から意地悪声まで。声一つ取っても聞き堪えがありました。
 例によってレオさんや天野ユウさんによる、久美さんの年齢いじりや可愛さをネタにした笑いもあり、久美さんファン的にもニヤリとさせられる場面もあり。
 更に今回は芝居の流れで、天野ユウさん演じる陰陽師から『ポルタ』以外の3人に、陽気で面白い話を要求されると言うフリートークのコーナーがありました。久美さんはそれこそ毎回のように当たり、自分は鳥目で暗転の時に他のキャストに手を引かれて袖にはける話や、薬の「マスチゲン」を「マンゲスチン」と勘違いして薬局で連呼していた話や、帆足桃子さんのドジっ娘エピソードなどを一生懸命、喋っていました。
 千秋楽の終演後には、舞台写真の販売がされ、久美さんがそのうち1枚に直接サインをして下さると言う、ブランシャ初の久美さんプチサイン会が設けられました!

2011年5月25日〜30日-TACCS1179
演劇制作体V−NET10周年記念公演
   「GK最強リーグ戦2011」
   Cチーム「青い時間」より/サニー役
 久美さんが歌謡ショウやFOX公演でお世話になってきた、そして「Liddel Project」のメンバーである土居俊一さ ん。その土居さんが「GK最強リーグ戦2011」の舞台を最後に、故郷にお帰りになることになりました。土居さんが帰る前に一緒に芝居がしたいと言うお気持ちから、久美さんはオファーを受けることにし、今回の出演が決まりました。
 「GK最強リーグ戦」とは3つのチーム(A・B・C)が50分ほどの芝居をそれぞれ作り、一回の公演で2チーム(2作品)上演し、どちらが面白かったかお客さんが投票し、それをリーグ制で繰り返し、優勝を競うと言うお芝居のイベント。
 我らが久美さんは土居俊一さん率いるCチーム。
 タイトルは「青い時間」。舞台となるのは、全チーム共通のお題目である、とある“倉庫”。
 ある日、男女4人組が銀行強盗をし、警察から追われて逃げ込んできた(実は計画しただけの未遂で、警察に見つかったと勘違いしている)。そこで主人公の青年、『檜山健司』は少女の声を耳にする。それは倉庫に捨てられていた人形の声だった。人形、洋服、玩具のロボットや剣(ライトセイバー)、ぬいぐるみ、カメラ、百科事典。この倉庫には、人間に不要とされたごみが多数、捨てられていた。それらの物に宿る心が主人公に語りかけてくるのだった。そしてそこには、『健司』が子供の頃に大切にしていたポータブルカセットプレイヤー(久美さん演ずる)『サニー』も。彼女が聴かせてくれるには、ジャズピアニストになる夢を持っていた自分が昔、聴いていた音楽……。自分にしか聞こえてこない声たちに最初は戸惑い、混乱していた『健司』もやがて彼らの存在を認め、恋人にそのことを打ち明ける。すると他の3人にも声が届くようになる。
 夢も捨てられず家も捨てられず、生きる意味を失い、面倒臭くなってしまい銀行強盗に手を染めてしまった『健司』。これは明日には熱処分されてしまう、人間ではないけれど心を持った彼らとの出会いを描いた物語。彼らに怒られ、励まされ、『健司』は立ち直っていく。
 ポータブルカセットプレイヤーことウォークマン『サニー』を、久美さんが好演されました。衣装は紆余曲折を経た様子。白い長袖のシャツと黒のスラックスの上に、赤い服。その赤い服に、パッチワークとフェルトでウォークマンの意匠がふんだんに散りばめられていました。ウォークマンのスイッチに見立てたボタンや、カセットのタイトルカードを模したフェルトに、テープのリボン等、非常に凝った面白い衣装でした。
 目尻に皺のメイクを施し、白い光沢のあるかつらを被り、杖を衝き、白髪のおばあさんと言った風体でしたが、そこは人ならざる物。主人公との思い出を甦らせている時は少女のように、主人公を叱り付ける時は母親のように。おばあさんをベースにしつつも変幻する、役の気持ちに重点を置いた演技でした。またそこが、人間ではない物の表現にも繋がっていたように思います。
 昔を懐かしむ時の楽しそうでいて切なげな表情と声、主人公を案ずる時の優しく温かい眼差しと声が本当に素敵でした。心を開かせるパワーを持った、心に染みいる演技だったと思います。加えて、主人公に彼が昔に良く聴いていた音楽を聴かせる場面での、両手を彼の耳にあてがう姿が非常に美しく温かい絵で、『サニー』と言う役を象徴する名シーンでした。また、明日には処分されてしまう身、自分が主人公の元に戻ることは無いと言う諦観、運命を全うするつもりでいる儚さも、見事に表現された演技でした。
 古い型と言うことでラジオも付いている設定で、ラジオ電波を受信する演技では久美さんならではの、はっちゃけた姿を堪能することも出来ました。ニュースキャスターから能天気なリポーターへの怒涛の勢いは、さすがの面白さでした。また、齋藤彩夏さん演ずる人形の『リオ』の妄想の中で、魔法使いのおばあさんとして登場するシーンも、久美さんの活き活きした様が光る迷演技でした(笑)。
 さて、「GK最強リーグ戦2011」の結果はと言うと。
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最優秀助演男優賞:船原孝路さん(Bチーム『チャチャイ』役)
最優秀助演女優賞:齋藤彩夏さん(Cチーム『リオ』役)
最優秀主演男優賞:大谷秀一郎さん(Cチーム『檜山健司』役)
最優秀主演女優賞:久美さん(Cチーム『サニー』役)
MVP≪上記以外で最も得票が多かった方≫:井保三兎さん(Bチーム『井上猛』役)
新人賞:入来院真嗣さん(Aチーム『シロー』役)

最優秀演出賞:Cチーム
最優秀脚本賞:Bチーム
最優秀作品賞:Cチーム

総合優勝:Cチーム
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 見事、土居さん率いるCチームが優勝し、久美さんが最優秀主演女優賞を勝ち取りました!
 作品の良さと役者さんの良さが共鳴し合った結果でしょうか。見事、土居さんの有終の美となりました。
 本当に本当におめでとうございます♪




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2011年12月1日〜4日-TACCS1179
劇団娯楽天国第35回本公演
 次は年の瀬です。
 続報を震えて待て!


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