<桜色のタイムカプセル>



〜第二幕〜

すみれが去り、花組が七人となっての、新たな歌謡ショウのスタートです。


2002年8月15日〜25日-青山劇場
サクラ大戦スーパー歌謡ショウ●(10回・うち升席1回)
   「新編 八犬伝」
 舞台を青山に移し、心機一転、スーパーとなった第一回目の歌謡ショウです。今回は生のオーケストラは無かったものの、東洋一と言われる舞台装置をふんだんに使った演出、プラス国本武春さんの浪曲・弾き語りで、特に二幕では燃える展開を見せてくれました。
 一幕のアイリスの最大の見所は二つ。一つはカンナと気まずくなり、仲直りするまでのアイリス。泣き出しそうになって、短く泣き声を上げて走り去るアイリスに胸が痛み、カンナに突っ張らかった物言いをするアイリスがとても愛おしく、非常に印象的でした。
 そしてもう一つの大きな見所は、一幕のラスト、満天の星空をバックに、「希望の星よ」を歌いながら飛ぶアイリス。余りにも衝撃的で、余りにも感動的な数分間でした。
 久美さん。
 この人を好きになって良かった、この人のファンになって良かった、この人を応援していて誇らしい、そう思えるほど、飛ぶアイリスの姿は美しく可愛らしく、素敵でした。私は何度、一番最初に手を叩き始めたことか分かりません。地に足が着いた状態と何ら変わらず、しっかりとした歌声と、あったかい気持ちで胸をいっぱいにさせてくれる歌唱も、とてつもなく見事でした。
 また一幕終了後、休憩前には、大サービスとしてアイリスが舞台から客席へと飛んできてくれました。ポシェットから金粉(幸せの粉)を撒きながら飛ぶアイリスの笑顔、スカートを押さえながらステージへと戻っていくアイリスの格好に、胸をきゅんとさせられました。
 二幕の劇中劇、「八犬伝」では、アイリスは「礼」の玉を持つ八犬士、「犬村角太郎」を演じました。礼儀正しくて優しくて、おぼっちゃんだけれど、芯があり勇ましく、育ての親である父(角太郎は捨て子でした)を深く愛する里見の犬士を演じていました。アイリスの可愛さが原形にありつつ、少年の役を演じている効果か、中性的という言葉を越えた不思議な魅力がありました。再びフライングを披露(しかも連続宙返り)したのには度肝を抜かれましたが、父を愚弄する猫じじいに言い返し、絶叫する角太郎の演技もまた、それと双壁を為す、胸を貫く迫力でした。
レポート【サクラ大戦スーパー歌謡ショウ「新編 八犬伝」】

2003年1月3日〜7日-青山劇場
2003年1月11日〜12日-大阪厚生年金会館
2003年新春歌謡ショウ●(11回全部)
   「初笑い七福神」
 初めての大阪公演が行われた、三度目の新春歌謡ショウです。
 一部では、七福神の扮装をした花組が、マリアの初夢に従って七福神巡りをしている、という所からスタートしたお芝居(人情喜劇)でした。アイリスは台所を司る大黒様で、大きな真ん丸の頭巾に、打ち出の小槌、ジャンポールを入れた大きな袋がアイリスの可愛らしさをパワーアップさせていました。
 今回、アイリスは花組で一番、見せ場がありました。大きな見せ場の一つは七福神の紹介をするところ、そして二つ目は幽霊(武田がネコババした財布の持ち主)の言葉を代弁するところ。身をよじりたくなるほどの可愛らしさで、どこまで可愛くなれば気が済むのか、というくらい! そしてそこに久美さんらしい、凄く面白みのある芝居が加わっていて、何度、観ても飽きないものに仕上がっていました。千秋楽では、いつになく沢山、ネタを出してきた久美さんで、東京・大阪ではちゃんと別のネタを仕込んできました。細かいところまで手を抜かずしっかり工夫してくるところは、久美さんがファンを、サクラを、舞台を愛している証であり、結果それが面白いものになっているところは、さすが舞台人というところだと思います。
 恒例となった太鼓では、今回は織姫とのコンビで、粒の小さな音が出る、それぞれ音程が違う二つの太鼓を使い、凄まじいスピードで息の合った素晴らしい演奏を聴かせてくれました。
 二部の歌でのアイリスの出番は、「恋は摩か不思議」「輝き」「春が来る」「君よ花よ」でした。いつもの可愛らしい子供のアイリスと、少し大人びたアイリスの表情を見ることができ、特に「輝き」でのレニと楽しそうに歌い踊る姿、小指と手の平を打ち合わせる姿は、周囲の時間全てが止まってしまったかのように素敵なシーンでした。高い音が綺麗に伸びていたのも、二部の特筆すべきポイントでした。
レポート【2003年新春歌謡ショウ〜初笑い七福神〜】

2003年3月12日-NHKホール
第17回ゴールドディスク大賞 授賞式
   「アニメーション・アルバム・オブ・ザイヤー」
 「サクラ大戦4 〜恋せよ乙女〜 全曲集『檄!帝 〜最終章〜』」が、ゴールドディスク大賞にノミネートされ、上記の賞に輝いたことによるご出演です。
 久美さんのアイリスも、帝国歌劇団・花組のメンバーの一人としてステージに上がりました(ご出演されたのは、引退されたすみれさんを除く、「サクラ大戦 〜熱き血潮に〜」の花組メンバー5人)。
 久美さんのアイリスはいつもの衣装、スーパー歌謡ショウより登場したバージョンの、黄色い夏服で登場。さくら、マリア、紅蘭、カンナと一緒に、「ゲキテイ」を熱唱しました(マイクを持ちながら、というのも希有なポイント)。
 更に受賞のコメントも残しました。久美さんは、アイリスのいつもの挨拶をし、アルバムの素晴らしさを語りました。
 この模様は、NHK衛星第2で生放送され、「サクラ」にとって大変、歴史的な一日となりましたが、目の前にいるお客さんの大多数はファンではない、明らかに勝手の違う場所。
 でも、頑張った久美さんでした。そうした意味では、久美さんにとっても歴史的な一日であったと思います。役者さんとして、大きな経験値になったことと思います。
 受賞、おめでとうございます、久美さん!

2003年3月21日〜27日-銀座博品館劇場
サクラ祭り●(9回)
 「サクラ大戦 〜熱き血潮に〜」の発売を記念して行われたイベントです。いつもの歌謡ショウとは違い、キャラクターの壊れ具合(笑)がかなり大きかった、正に¨お祭り¨な、とても楽しいイベントでした。
 そんな中、久美さん演じる『アイリス』も、時々¨久美さん¨が飛び出したりしながら(笑)大活躍!
 「くじびきお好み歌謡ショウ」と題された、お客さんのくじびきによる持ち歌交換では、「愛ゆえに」のオンドレ・パート、クレモンティーヌ・パート、「愛はダイヤ」のすみれ・パートがそれぞれ2回ずつ当たり、熱唱しました。クレモンティーヌが歌いたかった久美さんとしても大満足。花かごを持って歌う『アイリス』がとてつもなく可愛かったのでした。が、ある意味、一番、おいしかったのは、低音のオンドレ・パートを必死になって歌う『アイリス』でしょう(笑)。
 「大喜利」では前半の日程で、二度もざぶとん全部取られましたが(笑)、『アイリス』らしい可愛らしくも面白いネタ、『アイリス』と久美さんのギャップ(笑)を利用したネタで、23日の夜には、ざぶとん10枚を達成! 賞品の、大神さんを一日自由にしていい券を見事、ゲットしたのでした☆
 「花組・イントロ・ドン!」と題された、チーム対抗のイントロクイズでは、すみれの歌に強い『アイリス』が、美智恵さんのことがとても大好きな久美さんらしくて素敵でした。相手チームが歌っている時に、マイクのそばにてくてくと近付いていき、嘘の歌詞を横から囁いたりと、嬉しそうな笑顔で邪魔をするアイリスも非常に印象的でありました。
 久々に観ることができた、冬服での「エチュード」ではCDより完全に上の歌唱を聴かせてくれました。また、お客さんにマイクを向ける、というパフォーマンスもあったりと、久美さんの役者さんとしての成長ぶりも、素晴らしいポイントでした。
 今回のこの「サクラ祭り」というイベント、この形式は今後、新春歌謡ショウの中に取り込まれていくそうです。
 千秋楽・カーテンコール終了後には、次回、夏のスーパー歌謡ショウ「新・宝島」の衣装がお披露目され、配役も発表されました。
レポート【「サクラ大戦 〜熱き血潮に〜」発売記念イベント『サクラ祭り』】

2003年7月17日-池袋太正浪漫堂
「太正浪漫堂」リニューアルオープン
   オープニングレセプション
 「Sakura Cafe 帝都東京櫻喫茶」が新たに併設されて新装開店することになった「太正浪漫堂」。その、マスコミ向けのオープニングレセプションです。
 参加されたのは、広井さんと大場さん、花組から横山智佐さん、高乃麗さん、岡本麻弥さん、そして久美さん。
 久美さんは夏らしい、水色の花柄のワンピースに、シースルーの黒い布を羽織った、お洒落でセクシーな出で立ち。ストレートの髪型にとっても似合った服装です。右手の薬指に指輪、それにネックレスもしています。靴は白。
 リニューアルされた「太正浪漫堂」に対して久美さんは、「本当に立派な場所でびっくりしました。私もこっそり遊びにいきたい」とコメントを残しました。
 また「Sakura Cafe」のメニューについては、事前に試食されたそうで、このことに対しては、「バクバク食べてしまいました(笑)。食器もかわいいので、ぜひ販売してほしいと思うぐらいです。8月にもメニューが増えるそうで、ぜひ「マリアのウォッカ」がほしいです(笑)」と、お酒好きな久美さんらしい、楽しいコメントを残してくれました。
 みんなと一緒に光武と記念写真を撮ったり、壁にサインも書いた久美さん。左下の隅っこにちょこんと書くところは、一歩、後ろに下がってしまう久美さんの性格が表れています。サインはアイリス・バージョンのものに、ハートマークで挟んで「ラムネいっぱいのんでね!」と書き添えられています。「太正浪漫堂」に行った折りには、ぜひ見てみましょう。
(以上、GAME Watchのサイトを参考に記述)

2003年8月15日〜21日-東京厚生年金会館
サクラ大戦
スーパー歌謡ショウ●(9回全部・うち升席1回)
   「新宝島」
 演出に「劇団扉座」の茅野オサムさんを迎え、一層、演劇色が強まった第2回目のスーパー歌謡ショウ。冒険を夢見る、紅蘭演じるジムが、マリア演じるジョン・シルバー船長に導かれ、宝島を目指す二幕は、物凄く愉しく、物凄く感動的な舞台でした。
 一幕では織姫との珍しい絡みで、無邪気で可愛いいつものアイリスを見せてくれました。「夏の街角」で、穏やかに可愛らしく歌う姿は非常に印象的でした。
 休憩前には、3分間ショッピングでさくらと登場し、「新宝島フィギュア」を楽しく紹介、また二幕開演前には、親方の助っ人として、「ゲキテイ振り付け講座」で二階席に登場するなど、細かいところで大活躍です。
 そして二幕の「新宝島」で演じた「てぶくろ三銃士」は、秘密基地を作って遊んでいる悪ガキ三人組(恐らく良い家の子供たち)の、リーダーの女の子でした。「てぶくろ三銃士」と言うのは、言わばチーム名みたいなもの。男の子に見えなくもありませんが、おてんばで男勝り、悪ガキ二人を束ねる気の強い女の子、と言った方がしっくりくる演技だったと思います。元気で可愛くて、とっても面白い、愉快な芝居を見せてくれました。
 因みに、アイリスの手ぶくろ三銃士の名前は『エリス・チェンバレン』。¨アイリス¨の語感にも似た、それでいて久美さんの芝居通り、おてんばで活発そうなお名前です。
 このように舞台裏ではちゃんと設定があって、西村は『ディビット・ハードコート』、武田は『J・D・フロックハート』と言うのだそうです。
(「新宝島」DVDBOX・花組カメラより)
 また二幕では、予想通り二役を演じてくれました。そのもう一つの役とは、ジャングルでジムが出会う獣たち、さくら演じるタイガーチェリーが束ねる獣たちのグループの、ナンバー2である「シマウマ」。これは歌謡ショウ史上、最高に可愛いアイリスでした! 身体に密着した感じ(厚手め)の、白地に曲線的な黒の模様が入った衣装で、手首と首の回りはふさふさとした白い毛で覆われていて、ミニスカートを履いていました。頭には白と黒の耳を付けていて、やはり白と黒で細めの尻尾もあり。エロい感じもあり、物凄く可愛かったです。
 キャストやスタッフの一部では「ホワイトタイガー」と呼ばれていたそうで、観劇中は私も、ずっとネコ科の動物(私は「白黒ネコちゃん」と呼んでいました)だと思い込んでいました。「シマウマ」であると知ってから、怒っていななく場面などを始め、確かに納得できる演技もあり、その辺りは、久美さんの芝居をしっかり分かってやれなかったと随分、後悔しています。
 何せよ、「野生の雄叫び」ではクールな表情で、エキゾチックなダンスを物凄く格好良く踊っていました。今までで、最も格好良くて素敵な久美さんのダンスでした。こんなに踊れる久美さんを観たのは初めてかもしれません。可愛いアイリスが可愛い格好をして激しく踊りまくる様が、とってもとっても刺激的でした。
レポート【サクラ大戦スーパー歌謡ショウ「新宝島」】

2004年1月2日〜5日-青山劇場
2004年新春歌謡ショウ●(7回全部)
   「歌え!花組〜帝国歌劇団・花組奮闘公演〜」
 劇団扉座のメンバーを迎えての、花組出ずっ張りの新春歌謡ショウとなりました。
 オープニングは、一番最初の新春歌謡ショウを思い出させる口上でした。アイリスは黄色い袴を着て、「チチンのプイ」を歌いながらの、とっても可愛い口上。皆、自分の本名と絡めて自己紹介していきます。アイリスは、「みんなの気持ちを汲み(久美)取って」。
 第1部は大晦日の蕎麦屋を舞台にした人情喜劇でした。年越し蕎麦を買いに出て戻ってこない花組を探しに、アイリスは紅蘭、大神と共に最後に蕎麦屋に到着。遅い出番でしたが、ジャンポールを上手に使ったりしながら、100点満点の可愛い芝居を見せてくれました。
 特に、蕎麦屋でまったりしている花組を見て、「食べた!?」(蕎麦を)と勘違いして紅蘭に泣き付く下りは、本当に子供の子供の微笑ましい感じで最高に可愛かったです。また細かいところでは、椅子に座る時、床ではなく横木に足を載せる様が小さなアイリスらしくて、良かったポイントではないでしょうか。
 なかなか出来上がらない蕎麦に、ぐったりして半泣きなアイリスがとっても可愛かったです☆
 劇中では花組みんなで歌も歌いました。蕎麦をみんなで注文していく中(アイリスはたぬきそば)、鴨南に行き着き、「カモナ浅草」。そして花組みんなで大晦日を過ごせることに喜びを感じながら、「つばさ」を。
 後半は博打の借金を踏み倒した蕎麦屋の息子を、ヤクザたちにすまきにされちゃうところを助けに行きます。花組全員で、傘を持って見栄を切ります。アイリスの見栄は「幼い胸に日本の美学。フランス渡りの可愛い子。アイリスです☆」。
 戦いはカンナたちに任せ、アイリスは得意の霊力でヤクザの一人を動けなくしちゃいます。で、ジャンポールのバッグから取り出したミカンを、そのヤクザに食べさせていました。羨まし過ぎ! 因みに楽日はそれぞれ、イチゴのポッキーと鯛焼きに変わっていました。
 そして第2部。
 最初は、花組メンバーそれぞれの母国語で歌う、「お国自慢ゲキテイ」。アイリスは3日の昼公演、フランス語による「ゲキテイ」を熱唱……できず(笑)。
 途中の台詞までは良い具合だったのですが、その後のサビで歌詞が飛んだらしく、「ううううう〜」と誤魔化しながら、腰くだけの半泣き状態で歌っていました。最後には振りまで間違えてしまい、舞台中央でへたり込んでしまったのでした(笑)。唯一、失敗した人になってしまいましたが、その日、最も盛り上がったシーンでした。
 久美さんとしては辛いところですが、これはこれで楽しい思い出と思って、いつの日かリベンジしてほしいものです。
 その後は「サクラ祭り」で大好評だった大喜利。今回のアイリスは、毎回のように大神とラブラブなネタを持ち出すさくらに対抗意識を燃やしまくり(笑)。
 例えば、1月3日の大神さんの誕生日にプレゼントをするというお題に対し、さくらが「リボンもあるし、これでいいか〜」⇒「わたし」と答えれば、アイリスも対抗して同じネタを言ったり、誰々に年賀状をもらいましたというお題に対し、さくらが「大神さんに年賀状をもらいました。でも何か変な形でした」⇒「婚姻届」と答えれば、「え〜っ!」と怒って同じネタを言ったり、繰り返し言葉でネタを作るというお題に対し、さくらが「わたしと大神さんです」⇒「ラブラブ」答えれば、アイリスは「今のさくらの答えです」⇒「プンプン」と言った具合です(笑)。
 やはりアイリスは、大きな笑いを取るより、可愛いと思われるネタが多かったでしょうか。
 幾つか挙げると、何か長いものでネタを作るというお題に対し、「長いんだ〜」⇒「すみれのおーほっほっほ」、¨ーーーガール¨というボードを持って言葉を作るというお題に対し、「カンナはアイリスの横に来ると背伸びしたガール」、ことわざで誰かを表現するというお題に対し、「アイリスです」⇒「寝る子は育つ」、スカウトマンになって誰かをスカウトするというお題に対し、「親方をスカウトしました」⇒「アデランス〜♪」、¨さくら¨のメロディでネタを作るというお題に対し、「紅蘭です」⇒「焦〜げ〜た〜♪焦〜げ〜た〜♪」等々。
 相変わらず久美さんはネタを考えている時、口を尖らせて「ん〜……」と声を出して、一生懸命、考えているのですが、何でしょう、妙に間が悪いと言うか妙に分かりにくいことを言って、流れを止めちゃうこともありました(笑)。
 何か長いものでネタを作るというお題に対し、「もうちょっと長くてもいいんだよね〜」⇒「紅蘭の発明ができるまで」と答え、分かってくれる人が少なかったり、さくらに対抗意識を燃やし、「え〜っ!」と叫び過ぎて、場内をしーんとさせたり、繰り返し言葉でネタを作るというお題に対し、カンナの「一本どっこを詰まらせたんだけれど、誰にも気付かれなかった」⇒「しめしめ」という答えに続けようとしたアイリス、「アイリスね、カンナと同じ楽屋なんだけれどトイレに入ったら、くさくさだった」と答えるのですが、微妙な空気になってしまい、もうどうしようもなくなって、座布団を何故か隣のレニにあげようとしたり(勿論、レニには止められました)。
 この駄目駄目っぷりに、父性本能をくすぐられた方もいるかも。放っておけない人です(笑)。
 でも技ありの時もありました。
 それは、何か長いものでネタを作るというお題の時のこと。久美さんは「アイリスとレニの名前」と答えました。すると、自分の名前、言える? と言ってきたかえでさん。どうなるかと思いきや、少々の間を置いて、何とアイリスは「かえでおねえちゃんは言える?」と切り返したのでした。アイリスの勝ちです☆ 詰まってしまったかえでさんは、座布団を1枚あげて誤魔化したのでした。
 と言った感じで、何だかんだと、千秋楽には座布団9枚まで到達し、マリアと同点に。最後、両者、手を挙げるのですが、ネタを答える順番も勝敗を決することから、かえでさんの提案により、じゃんけんで決めることになりました。ところがアイリス、と言うか久美さんはじゃんけんで勝った後、何故か普通に「あっちむいてほい」をやり出します(笑)。勿論、マリアはきょとんとしちゃいます。で、大爆笑の中、気を取り直して「あっちむいてほい」で決することに。が、一発目でいきなり負ける久美さん(笑)。さくらに泣き付くアイリス(笑)。素晴らしいです(笑)。そして最後はお姉さんなマリアが座布団をアイリスにあげて、何とも憎い、いい感じに大喜利は終了。久美さんは勝手に自爆して、賞品の三越の商品券(すみれが持ってきたものです)をゲットしたのでした(笑)。
 さて、久美さんは駄目駄目なばかりではありません。バッチリ格好良いところも見せてくれました。
 大喜利の後はカンナの妄想ヒットパレード(笑)こと「新宝島」の楽曲の持ち歌交換。その最後、「宝島〜勇気の旗を〜」で、アイリスはシルバー船長に扮して歌いました。身長がある久美さんだけに、素晴らしく似合っていて格好良かったです。右手の手袋を口で脱ぎ捨てるところも、痺れるくらいサマになっていました。低音で、久美さんならではの艶のある良い声で、聴かせなくてはいけない難しい曲を頑張って歌っていました。マリアと比べればそれはかなわないけれど、久美さんならではの格好良さが素晴らしかったです。ラストの「錨を上げろーっ!」の台詞も、特に4日の夜公演と千秋楽は凄い迫力がありました(元々はオクターブを行ったり来たりする歌い方で練習していたとのことですが、途中から正攻法でやることになったそうです)。
 またアイリスは一番最初、「子供の夢は」でジムに扮し、カンナのシルバー船長を身長差で弄んでいました(笑)。ジムの衣装が普通にぴったり似合い、歌が始まる前の芝居もさすがしっかりしていました。
 持ち歌交換終了後は花組7人で感想など言いつつ。アイリスだけ終了直後なのでシルバー船長のまんま。「低いよ〜」「喉が痛い〜」といったアイリスの苦笑いから始まります。回によってはジムになった感想を話していたアイリスですが、いつかの回ではこんなことがありました。
 不意にシルバー船長の帽子が後ろにずれて、「あっ」と可愛い声を漏らす久美さん。直したものの、数瞬後には下に落っこちてしまいます。「早替えだから大変なのよ〜」と言い訳しつつ、ドギマギしている様子の久美さん。「かっちょわる〜」を連発しつつ(笑)、遂には「あれ? 何かアイリスの台詞があったような?」などと言ってしまい、すっかり久美さんに戻っちゃったアイリスなのでした(笑)。更にその後、「あたいはよー」と語尾に「よ〜」を付けて話すカンナの真似をして、「アイリスはよ〜」と話し出す久美さん。それが後に続く花組メンバーにも伝染していました。超・可愛かったです☆
 花組ヒットパレードでは「カウントダウンライブ」以来になる「お花畑」を担当。少しキーが低くなった感じで、可愛らしく歌い、楽しげに踊っていました。
 笑いありのヒットパレードで、持ち歌以外はダンサーになるアイリスでしたが、面白みたっぷりにくるくると表情を変えながら、アンサンブルを盛り立てていました。
 「お祭りダンス」ではさくら色の袴姿(夏服の上から)になったり、「イカルスの星」では頭にヒトデの絵をのっけたり、「赤いカチューシャ」では頭に手ぬぐいを被ってクワを振るっていましたが、どれを取ってもラブリーなアイリスでした☆
 また、第1部の芝居もそうでしたが、くるくる回ってスカートが舞い上がることが多く、サービスカットも多々ありました(笑)。
 最後はアカペラで「さくら」を花組みんなで歌い、アイリスも優しげな声でハーモニーを作っていました。特に高音部が良く耳に残る感じでした。
 フィナーレは勿論、「ゲキテイ」で、カンナにジャンポールを背負うのを手伝ってもらう姿が、とっても微笑ましくて印象的でした。
 以上、ますます久美さんのことが放っておけなくなった、そんな今回の歌謡ショウでした。

2004年3月26日-Sakura Cafe
Sakura Cafe ミニミニライブショウ●(3回)
   〜西原久美子『アイリス』を歌う〜
 横山智佐さんに続き、第2回目にして早くも久美さんが登場!
 Sakura Cafeで、久美さんのまんま、歌い、トークする。久美さん一人で大丈夫かなという不安は失礼なくらいに、久美さんは立派にこなしていました。
 ハプニングさえ楽しませながら、しっかり歌を聴かせ、興味深くも愉しいトークを聞かせてくれました。
 全体的に、『アイリス』のイメージを壊すこと無く、久美さんご本人の魅力が大きく前面に出ていた印象でした。
 「チチンのプイ」をお客さんと一緒に歌ったり、「青い鳥」の朗読も聞かせてくれました。そこから伊倉さんをゲストに迎えての、「希望」へと流れていく様はとっても感動的でした。
 伊倉さんに多く相談したそうですが、構成の面でも高い完成度であったと思います。
 夢のように短く、夢のように楽しい時間でした。
レポート【Sakura Cafe ミニミニライブショウ〜西原久美子『アイリス』を歌う〜】

2004年5月9日-キュアメイドカフェ
〜太正浪漫堂 出張店舗〜
「サクラ前線2004」
   in東京●(第2回目)
 全国各地で展開された、太正浪漫堂出張店舗に即したイベント。
 久美さんは横山智佐さんと共にご出演。
 沢山の愉しいトークに沢山の久美さんの笑顔、伊倉さんがアレンジした「君偲ぶ歌」特別バージョンと、とても幸せな時間を下さいました。
レポート【〜太正浪漫堂 出張店舗〜「サクラ前線2004」in東京 トーク&ライブイベント】

2004年6月12日-Sakura Cafe
Sakura Cafe ミニミニライブショウ
   〜田中真弓『カンナ』を歌う!? 笑う!? 喋る!?〜
 花組メンバーの中でも、殆ど楽屋が一緒ということもあり、特に仲良しな真弓さんのミニライブに、久美さんがゲスト出演されました。
 第3回目では、ジャンポール役(笑)の真弓さんと共に「愛しのジャンポール」を共演し、第4回目では真弓さん、陶山さんと、「アラビアのバラ」以来のジャグリング・トリオでジャグリングを競演されたそうです。
 服装も非常に可愛らしかったようで、これを生で観られた方は貴重です。

2004年7月17日-Sakura Cafe
太正浪漫堂&Sakura Cafe
リニューアル1周年記念感謝祭「サクラ祭」
   オープニングイベント
 太正浪漫堂&Sakura Cafeのリニューアル1周年に際して行われた感謝祭、そのオープニングイベントにて、花組の声優さんたちのトークショウが行われました。抽選で100人のみ、しかも1回限りの極めてレアなイベント。
 30分という短いものでしたが、「ミニミニライブ」のことや今夏の「スーパー歌謡ショウ」のことなど話の花が咲き、とても楽しいものだったようです。

2004年8月13日〜19日-東京厚生年金会館
第3回スーパー歌謡ショウ●(7回)
   「新西遊記」
 一幕は、大泥棒「桃栗小僧」と間違われ警察に捕まってしまったさくらを、花組が助け出そうとするお話、そして二幕は、アイリスが「沙悟浄」を演じての「新西遊記」。
 オープニング「ユンホォア」では、中華風に二つに縛った髪型と、赤とピンクの中間色の、膝上丈のスカートのレビュウ衣装、二つのコラボレーションによる強烈に可愛いアイリスが! 白い羽根の団扇を持ち、優雅に歌い踊っていました。
 アイリスは一幕・二幕、共に見せ場が沢山あり、さくらを心配する姿では胸を打つ台詞を聞かせ、また泥棒たちとの立ち回りでは、彼らを夢の世界へと誘う「シャボン玉攻撃」(笑)など、アイリスらしい可愛くも愉快な姿でウケを取っていました。
 そして更に今回は、満を持して「カンナの妄想」にアイリスが登場。「ラジオでもやらない体操〜?」ということで、可愛らしいメロディを口ずさみつつ、アイリス、何と体操着姿(下はちょうちんブルマ)で現れてくれました。そして「じゃんけん体操」では毎回、日替わりのネタを披露してくれた久美さん。
アイリス「ぐーちょきぱー、ぐーちょきぱーで何つくろ〜♪」
 ↓
アイリス「ぐーとちょきで、な〜んだ?」
 ↓
薔薇組とダンディ団「かたつむり!(手で作ってみせて)」
 ↓
アイリス「ブブー! 岩の上を這うナメクジ(手で作ってみせて)」
 と言う具合で、アイリスの無邪気な姿と、目のやり場に困る久美さんの美しい肢体、二つのコラボレーション(笑)により、「カンナの妄想」はファンそれぞれ「○○の妄想」へと変わったことでしょう。
 二幕の「沙悟浄」は、前年の「てぶくろ三銃士」から更にアイリスとしての役の幅が広がった感じで、ルーズで悪ガキっぽい雰囲気の「沙悟浄」でした。且つ、アイリスの可愛さは消えること無く、「金角&銀角」に取り入る人間たちを「人でなし〜」と武器の柄でつつくシーンには胸をくすぐられるものが。
 「三蔵」がさらわれて途方に暮れる場面や、「牛魔王」との戦いで「悟空」を抱いて泣き叫ぶ場面では、感情溢れた、しっかりとした芝居で、「牛魔王」たちとの殺陣の場面では格好良い脚の運びや体勢、躍動する久美さんの身体のラインで、存分に魅了してくれました。キュウリをしゃくしゃく一気食いする場面も、非常に愉快でキュートで、忘れられないシーンでした。
 弱くて、ちょっとお馬鹿っぽいけれど、「悟空」の兄貴が大好きで、最後には勇敢に戦う、本当に素敵な「沙悟浄」でした。CDには無い歌もあり、歌と連動したシーンは非常に圧巻で、声を張り上げて歌う「沙悟浄」も見所でした。身体だけでなく喉も酷使した歌謡ショウであったと思います。
 武器の先が取れたり、首に提げたキュウリを落としたりと、小さなハプニングも結構ありましたが、大体、冷静に(?)、落ち着いて対処していたように見受けられました。

2004年8月25日-TATOU TOKYO(東京・六本木)
サクラ大戦プロジェクト 新作発表会
 報道陣・関係者向けの、「サクラ大戦5」を始めとする、サクラ・シリーズの新作の発表会です。
 帝国歌劇団の一員として、久美さんも発表会に参加。一問一答形式で、久美さんには「紐育星組にエールを」というお題が。紐育星組の声優さんについてコメントし、自分たちも負けずに頑張りたいと思います、と気を引き締めておられました。帝都も私たち“ギャップトリオ”(久美さん・真弓さん・陶山さん)がいなければ、とおっしゃっていたそうですが(笑)、とんでもないです。久美さんは舞台の上では紛うことなきアイリスであり、ビジュアルも、そして歌も踊りも(これから更に向上することでしょう)バッチリです。
 最後は、非常に大人っぽい私服(?)姿で、「ゲキテイ」を披露。発表会に華を添えました。

2004年9月18日-Sakura Cafe
Sakura Cafe ミニミニライブショウ
   〜伊倉一恵『レニ』を歌う〜
 かつてご自分の時に大変、お世話になった、伊倉一恵さんのミニライブ(第3回目)を観にいらっしゃった久美さん。
 伊倉さんが近年、始めた趣味のギターで「つばさ」を披露する際のこと。急遽(?)お願いされて、一緒に観に来ていた渕崎ゆり子さんと共に、「つばさ」を歌われました。伊倉さんのギター伴奏による、レアな「つばさ」です。途中、「せ〜の」と掛け声を入れ合いながら、素敵なハーモニーを聴かせてくれた久美さんたち。まるで、カラオケボックスのような愉しい雰囲気でした。

2005年1月7日〜10日-青山劇場
2005年新春歌謡ショウ●(5回)
   「笑え!花組」
 まず第一部は、昨年のスーパー歌謡ショウ「新西遊記」の続きとなるお芝居。組を解散したダンディに、大帝国劇場を辞めようとする親方を花組が説得するところに参加させ、思い留まらせようと一芝居打つのですが……と言うお話です。
 第一部のアイリスの一番の見せ場は「エチュード」。客席に降りてきて、何とお客さんの手を握り、「アイリスのこと好き?」と聞き、至極のサービスを魅せてくれました。演技では、ダンディに辞めないでと花組が訴えるシーンで、気持ちが凄く入った、素晴らしい台詞を聞かせてくれました。またオープニング(これは物語の導入部)は、あの「ユンホォア」で、超強力に可愛いアイリスを再び観ることができました。
 第二部は、前半は「サクラ大戦4」やドラマCDで登場した「レ・ミゼラブル」の朗読&歌。アイリス演じる「コゼット」は残念ながら朗読は無く歌のみですが、「恋の出逢い」ではラブラブな表情で歌う、可愛らしいアイリスが最高でした。
 ちょっとした裏話になりますが、当初は「小金持ちは金持ちだ」の振りで、「コゼット」に無理やりビールを飲ませちゃう、なんて演出もあったそうです。
 その後は塩ビパイプを使った演奏で、「さくら」でやたら一生懸命な仕草で穴を塞ぐアイリスや、ベートーベンの「第九」でコミカルに歌う真似をするアイリスが技有りの可愛さを見せてくれました。
 続いて行われたのは「帝都散策双六」。花組が二チームに分かれ、サイコロを振り、止まったところに書かれたお題をクリアして進んでいうというもの。様々なゲームに参加し、お見事!と言うものもあれば、どうだろう?(笑)と言うものもあったアイリスでしたが、最も強烈に印象に残っているのは、初日と千秋楽でやった「海神別荘」のラストシーンの再現でしょうか。一度目はカンナとのペアで公子役をやらされてしまうアイリス。最初は太い声を作って公子役を演じていたアイリスでしたが、後半、衣装を奪い取って美女役にすり替わり(笑)、大いに客席を沸かせてくれました(笑)。更に最後、カンナに衣装を取り戻された拍子に転がってパンツ丸見えになってしまい、特定のお客さんも沸かせてしまいました(爆)。
 二度目はレニとのペアで、今度は美女役。子供っぽい言い回しで大人な台詞を吐くギャップが格別の面白さで、加えて仕草のたどたどしさや、裾の長い衣装を後ろに蹴っ飛ばす様がたまらなく可愛かったです。ある意味、最高の「海神別荘」でした。また衣装を二人で持って回るところで、後ろを向いている時は頷きながら合図をし合い、前を向くと澄ました顔になっているアイリスがとても可笑しかったです。
 もう一つ印象的だったのは、初日のチーム分け。二枚目チームに普通に行こうとしていたアイリスが、かえでさんに三枚目チームに引きずられていき、「どうしてー!」と連呼していた久美さんが傑作でした。
 最後はアカペラによる「口ずさむ歌」。ソロを担当するメンバーは日替わりで、アイリスは初日を担当しました。毎回、趣向を凝らした歌詞で、アイリスは大好きなおにいちゃんとのラブラブ振りを歌い上げていました。
 今回の新春歌謡ショウ、お客さんを楽しませるために、久美さんは本当に良く頑張っていたと思います。それでいて、隅々までアイリスであることに徹底されていました。今年、遂に主演を張ることになる夏に繋がる、良いショウになったのではないでしょうか。

2005年8月13日〜20日-東京厚生年金会館
第4回スーパー歌謡ショウ●(9回全部)
   「新・青い鳥」
 我らがアイリスが、レニと一緒に劇中劇で主役を張った、一生、忘れることは無いだろう2005年夏。
 遂に戻ってきた、久美さん大好き美智恵さんのすみれさんに、待ってました!の雲国斉先生、すっかりレギュラーの川岡刑事、そして超イカス存在となった根来幻夜斎など、濃い豪華ゲスト。更に、ダンディ・ボス、帝劇三人娘、太田斧彦の日替わりゲストによる、3バージョンの公演。えらく豪勢な歌謡ショウとなりました。
 1幕2幕(内容的には例年の1幕の部分)は、ゲームの設定・テイストをふんだんに盛り込んだ芝居。そして3幕(内容的には例年の2幕)は、短いけれどぎゅっと凝縮された感動的なミュージカル。
 全編、通してアイリスの見せ場がたっぷりと(可愛いのもコミカルなのもシリアスなのも)、且つ設定も活かして上手く作られた、アイリスファンにとって大満足の歌謡ショウとなったのではないでしょうか。
 「新・青い鳥」の稽古の最中、帝都を混乱に陥れようとしている根来衆に狙われるアイリス、そして一部の陸軍による謀略と、帝劇を離れようとしているかえでさん、この二つを軸にお話は進行していきます。
 花組が見失いかけているものとは?
 久美さんの熱演・熱唱が光る、きっと今まで一番、感動的な劇中劇。
 その、「新・青い鳥」の最終幕を終えて、アイリスが答えを見つけ出します。
レポート【サクラ大戦スーパー歌謡ショウ「新・青い鳥」】

2005年12月23日-ヒルトン東京・菊の間
サクラ大戦ディナーショウ2005
   「新次郎のクリスマス IN TOKYO」●(第2部・28番テーブルにて)
 アイリスも久美さんも、初めての経験。サクラ大戦ディナーショウにご出演です。
 さくらに大神に薔薇組、そして紐育組から新次郎に昴にサニーサイドとの共演です。
 オープニングは「サクラ大戦5」から「ここはパラダイス」で、全員参加。アイリスは元気にキュートに踊っていました。特に「Little Lip's Chu Chuu♪」の辺りで、立てた人差し指を振り振りするところがとても可愛かったでした。
 紐育花組が3月にやるショウ(これは本当の話)の構成を任された新次郎が、参考にするべく、サニーサイド、昴と共に帝都に赴く、と言うお話を、トークと歌を織り交ぜて進めていく構成でした。
 前半、アイリスの見せ場だったのは、「愛しのジャンポール」と「天竺どこだ!?」。
 「愛しのジャンポール」では、ステージ向かって左側から客席に登場。テーブルの間を練り歩きながら、しっとりと歌い上げてくれました。主に女の子のお客さんにアクションをしているところが、久美さんらしい感じです。薄闇の中、ライトに照らされ歌うアイリスの姿は、この世のものとは思えないほど美しく、彼我の距離が縮まるたびにドキドキしました。僅か2メートルほどの眼前で立ち止まって歌われるのは、ディナーショウならではでしょう、これにはとてつもなく感激しました。
 「愛しのジャンポール」が終わった後は、夏の歌謡ショウに行った人に手を挙げてもらったりと、アイリスらしい可愛いコミュニケーションをお客さんと取っていました。『幻夜斎が復活するんだってー!』などと新春の宣伝しつつ、新春に行く人に二度、手を挙げさせて、『顔、覚えたからね』と言い残して(笑)、爆笑を誘うアイリスでした。
 「天竺どこだ!?」ではさくらと一緒に何と、記憶に新しいあの舞台衣装で登場。可愛いアイドル妖怪になりきって、その後に続くサニーサイドの科白「これが萌えか!」を正に体現していました(笑)。可愛過ぎです。
 後半は、サニーサイドからアイリスたちへのプレゼントとして、ハンドベルが登場。『素敵ー!』と、音色にうっとりするアイリス。全員、登場して、ドレミファソラシドのハンドベルを1個ずつ持ち、クリスマスソングを演奏してくれました。「ジングルベル」「もろびとこぞりて」「きよしこの夜」の3曲。アイリスは“ソ”の音担当。ハンドベルの色は青い鳥の青です。アイリスは、意外とタイミングが難しい音を担当していたように思います(八分音符の後ろ側とか十六分音符とか?)。「もろびとこぞりて」の何だか、???な出来に、うつむいて笑ってしまう一幕も(笑)。
 ハンドベル演奏の後は出演者全員が客席に降りてきて、プレゼントのポケットチーフを手渡しで配ってくれました。アイリスは主に左前方でしょうか、遥か遠くでした(泣)。28番テーブルにはと言うと、昴が来てくれました。思い切って手を出して、握手してもらいました。言うまでも無く第一希望はアイリスでしたが、やっぱり大感激です。初めて生で観る姿は、まんま昴でした。取り敢えず、昔ネタであった、アイリス・カンナ・大神タイプではないです(爆)。
 その後は、アカペラによる「夢見ていよう」。ゴスペルっぽい雰囲気で、アイリスは高音を担当していました。ハンドベルに負けじとも劣らぬ、美しい楽器と化していました。クリスタルの様に透き通った、美しい歌声が非常に印象的で、今も耳に残っています。
 最後は「奇跡の鐘 〜So Special a day〜」。クリスマスにこうして、この曲を生で聴けるのは鳥肌ものです。そして新次郎たちは紐育へと帰国。別れのシーンになりますが、名残り惜しくて、ちょっとベソ掻き顔のアイリス。「さようならー!」と叫ぶ声が、なかなか胸に刺さるものがありました。気持ちが入っていました。やはり、この辺の芝居は流石と言う感じです。
 正面ステージに帝都組、右側のサイドステージに紐育組で、「君よ花よ」が歌われます。紐育組が「ジングルベル」などの歌詞を挿入して歌うクリスマス・バージョンでした。「奇跡の鐘」もそうですが、アイリスの深く歌い上げるフレーズが胸にじんわりと染み込みました。
 アンコールは「Happy Day Happy X'mas」。アイリスのハッピーな笑顔がとっても素敵でした。で、ダブルアンコールで挨拶しに再び出てきてくれました。一人一言で、アイリスは『みんなと会えて嬉しかったし、紐育花組とも仲良くなれたし、素敵な1日でした。ありがとうございましたー!』と、喜び溢れる声で深々と頭を下げていました。
 アイリスと過ごせるクリスマス。とても素敵な、記念すべき一夜となりました。サクラ大戦ディナーショウ。これは、高価なチケット代も軽く吹き飛ぶ愉しさです。

2006年1月4日〜8日-青山劇場
2006年新春歌謡ショウ●(7回全部)
   「跳んでる花組♪」
 今回で最後となる新春歌謡ショウ。個人的にはあんまり最後と言う気がしませんでしたが、いずれ、こんなお正月は二度と来ないことの寂しさを痛感する時が来るのかもしれません……。
 オープニングは意表を突いて和太鼓でした。「新春祝い太鼓」です。アイリスは上手側、五つ並んだ太鼓のうちの左から4番目、斜めになっている太鼓をメインに叩いていました。途中、移動して中央の太鼓と斜めになっている太鼓とを交互に叩いたり、更には上手側の斜めの太鼓とを行き来したりしていました。激しさは無いものの、リズミカルに綺麗な動きで叩く姿が素敵でした。笑顔の多いアイリスの真剣な顔や、腰の位置が高いのでリズムを取る様が大きいのも目を奪われてしまうポイントでした。アイリスだけの動きとしては、左足をぴょんと跳ねながら、下手側に向かってバチとバチを打ち鳴らすと言う仕草があり、アイリスらしい可愛いものでした。終盤はさくら、レニと共に3人で代わる代わる入れ替わりながら太鼓を叩くと言う難度の高い技を披露してくれました。
 今回の一幕のお話は前回夏のスーパー歌謡の続きと言うことで、復活した根来幻夜斎との戦いが軸の、笑いが散りばめられつつも、新春としてはシリアスなお話でした。アイリスの見所としては、大きく取り上げると3つでしょうか。
 一つはアイリスの最初の登場シーン。すみれが自分の屋敷で、幻夜斎が生きていることをマリア・紅蘭・カンナに話す場面。カンナが「冬の幽霊、浮遊霊ー」とふざけていると、突然、物凄い音が。「またさくらが転んだー!」と、アイリスがとてとてと走ってきます。輝くような笑顔のアイリスがとっても可愛く、無邪気な言い回しにも面白みがある1シーンでした。その後、すみれの屋敷の豪勢さに目を輝かせ、紅蘭と一緒にソファーにぼふっと座ったり、幻夜斎の話を聞いて、「幽霊怖いー!」と紅蘭の首を絞めちゃうのも技有りの可愛さ。
 二つ目は、すみれの屋敷内で幻夜斎の存在に気付くアイリス。「ああっ! 感じるよ……! あいつを……」戦慄しながら立ち上がるアイリス。「あああっ! この部屋にいる……!」アイリスにしか感じられないものが見えている、アイリスの目や表情も凄い、緊張感高まる場面を作っていました。
 そして三つ目。幻夜斎との最後の戦闘。夏の続きのお話は、幻夜斎との決着のお話のみならず、アイリスの気持ちの続きのお話でもありました。「おにいちゃん!」大神が幻夜斎に刺され、アイリスは絶叫と共に飛び出そうとします。紅蘭やカンナが止めに入りますが、「いやー!」と叫び、アイリスは制止を振り切ります。髪を振り乱しての絶叫は、本当に凄まじい演技でした。夏、みんなに守られていたアイリスは、ここで自分の思いを涙声で吐露します。
「アイリスみんなを守るの!」
「アイリスいつも一人だった。特別な力を持っているからいつも一人。友達なんて出来なかった。ジャンポールだけが友達だった。フランスから東京に来て花組に入っても最初はギクシャクしてた」
「だけど……、一人が怖くて眠れない時そっとそばに寄り添ってくれたさくらのあったかさ……、舞台が怖くて泣いている時ぎゅっと手を握ってくれたレニの手の温もり……、落ち込んでいる時いつも笑わせてくれた紅蘭の優しさ……、誰もいないところから手が出てきて頭を撫でてくれたカンナの大きさ……、いつもアイリスを大人として見てくれたマリアの厳しさ……。みんなに愛されてるって、感じた……」
「だからアイリス、一生懸命、大人になろうとしたよ! 泣かないように頑張ったよ! 役に立とうとしたよ! アイリスみんなのお荷物じゃないもん! アイリス役に立つよ! アイリスだって戦えるよ! おにいちゃんが傷付いてる時や、花組のみんなが頑張っている時にただ黙って見ているだけなんて嫌だー!」
「アイリス、花組だもん!」
(一言、二言、抜けているかもしれません)
 気持ちが入り過ぎたせいか、或いは何かご自分の中でタイミングがずれたせいか、ミスがあった回もありました。しかし、胸を震わせる、アイリスの気持ちで心がいっぱいになる、本当に本当に本当に素晴らしい台詞でした。アイリスの過去、これまでのアイリスと重なり、自ずと涙腺が弱まってしまう、非常に感動的なシーンとなっていました。全身を激しく打たれる、久美さんの大熱演でした。
 その後、アイリスは戦闘で必死の頑張りを見せます。このシリアスな前振りを受けて「イリス・グラン・ジャンポール」で夏に登場したあのジャンポールが登場(笑)、大神を復活させたり、大神を襲おうとする幻夜斎を後ろから掴んで押さえたり。守られてばかりと歯がゆく感じていたアイリスも、みんなと共に戦ってみせたのでした。
 一幕のラストはすみれの屋敷に戻って花組全員で歌う「夢のつづき」。大神を見つめながら歌うさくらに、テーブルの前で座り込んでいたアイリスがむくれてみせるところが、とても可愛くて面白いポイント。そして自分のパートになると、大神を奪って歌っちゃうアイリスでした。
 二幕は初参加のすみれを加えての「大喜利」に、今までの「カンナの妄想」を「3分間ショッピング」で辿る「妄想3分間ショッピング」、そして「紅蜥蜴」の曲からのセレクトが中心の「花組ヒットパレード」。
 「大喜利」では5日の公演で座布団10枚を達成、「大神くんのエスコート付き・サクラカフェ飲み放題食べ放題券」をゲットしました。大神くんにしてほしいことは何ですか? とかえでさんに聞かれ、「おんぶ」と答えるアイリスでした。アイリスらしく可愛く攻めてみたり、カンナや紅蘭をネタにしたり、時に大胆に時に素な言葉遣いになりつつも(笑)、積極的に頑張っていたアイリスでした。
 そして「妄想3分間ショッピング」。トリを務めるのは、伝説の体操着姿、アイリスの「ラジオでもやらない体操なこと」! 「ぐーちょきぱー、ぐーちょきぱー、ぐーちょきぱーで何作ろー、何作ろー♪」の「じゃんけん体操」は元より、その後、メンバーにやらせるアクロバットな技、ラストにみんなでやる技も全て日替わりになっていました。頑張りました、久美さん。今回、スリムに痩せておられましたが、久美さん的にも、恥ずかしさは減ったのではないかと思います。ビバ茅野演出です(笑)。
 「花組ヒットパレード」では「チチンのプイ」を、ジャンポールと一緒に踊りながら歌いました。可愛さも面白さも2倍です。「ジャンポールー!」と駆けてきて転んでしまうアイリス。ベソ掻き顔になってしまうアイリスがまた堪らなく可愛かったですが、「チチンのプイ」で自分を回復させて曲スタートです。ぽふぽふしたジャンポールの動きとアイリスのキュートさが素敵にマッチして、自然と頬が緩む面白可愛いものになっていました。後半、激しくなる下りでは、もう力尽きてしまったのか静止してしまうジャンポール(笑)の周りをぐるぐる回りながら歌うアイリス。「アイリス、目が回っちゃった」とへたり込むアイリスを、ジャンポールが「チチンのプイ」で見事、回復させちゃうのでした。
 紅蘭&大神の「スター輝く星」では、さくら・すみれ・かえでさんと共にダンサーで登場。紅蘭と大神に審査される新人アイドル(?)になって、互いに目立とうとする面白み溢れるダンスを披露していました。大神に注意され、両手を前にして、しゅんとうなだれるアイリスが胸にきゅんと来る可愛らしさでした。
 ラストはアカペラによる「私の青空」。キュートに麗しく。とっても素敵なハーモニーを形作っていたアイリスでした。至極の幸せ。その一言に尽きる、これは夢のように素晴らしい数分間でした。
 「大喜利」や「妄想3分間ショッピング」の「ラジオでもやらない体操なこと」など、二幕のアイリスの日替わりネタは下記をどうぞ。
アイリスちゃんのネタ帳【2006年新春歌謡ショウ「跳んでる花組♪」】

2006年8月12日〜22日-青山劇場
サクラ大戦・歌謡ショウファイナル公演●(14回)
   「新・愛ゆえに」
 久美さんの“宝物”、サクラ大戦歌謡ショウ。遂に約束の10年を迎えた、最後の歌謡ショウです。久美さんの個人的な希望が叶った形でしょうか、イベント的な感じではなく、しっかりとした芝居で最後も締める。「海神別荘」以来となる、生オケも復活しました。
 オープニング・レビュウは「イッツ・ショウタイム」。花組は黒の燕尾服で登場です。各々、デザインが違っていて、アイリス、めちゃくちゃ可愛かったです。アイリスに白と黒が絡むと、心を抉るかのように可愛いです。黒のニーソックスがエロ可愛いポイントでした。さすがダンスは定評ある久美さんだけあって、キレのある動きで軽やかに、格好良さと愛らしさを同居させつつ、踊っていました。とても素敵でした。後半はタップを披露してくれました。3組に分かれて披露するところでは、紅蘭とすみれを左右に置いてセンターに。これが「アラビアのバラ」の頃ならば無かったことでしょう。何となく久美さんの成長の象徴と言うか出世みたいなものを感じられて、一ファンとして誇らしく嬉しいことでした。アップテンポの曲調で、ステッキを上に掲げた時の全開の笑顔が印象的でした。
 マリア・レニ・カンナにスポットが当たっている時の、ムーディに身体を動かす姿もアイリスと久美さんの魅力が合わさっていて、たまらない色っぽさでした。ソロではステッキを左右に打つ動作も交えつつ、くるりと1回転。なかなか高度な部類に入るものであったと思います。見事でした。
 一幕のアイリスの出番は、レビュウの1シーンと楽屋、それにモンスターたちとの戦闘での場面です。レビュウは初っ端の登場で、「朝日のように」。アイリスは「卑弥呼」役で、古代日本と言う趣の簡素な衣装で、クリーム色の上着を巻き付けて、金の帯で締めたもの。露になった脚が、かなり色っぽかったでした。高い声をずっと伸ばす曲で、後でアイリスが「今日もいまいちだった〜!」などと嘆くのですが、実際、大変そうな曲。しかし美しい声に神秘的な雰囲気を纏わり付かせて、大人なアイリスで歌い上げていました。凛とした表情としなやかな手付きが、綺麗で見とれてしまいました。
 楽屋でのシーンは特に金魚を愛でるアイリスが、一番の見所でしょうか。金魚鉢の中を覗き込み、「あれー、金魚さんがぐったりしてる……」と言い、もう駄目かもしれないなとカンナに言われ、、「えー、やだー!」と、ぐずるアイリス。小さな生き物を飼って、可愛がって、死んでしまうことを嫌がる気持ちが凄い出ていて、胸がきゅんとなるところでした。霊力を使って金魚を元気にした後、金魚鉢を突っついたり、餌をあげたり、ジャンポールと一緒になって金魚に構うアイリスが、たまらなく可愛かったでした。
 それと並んで凄く可愛かったのはこのシーンの冒頭、「朝日のように」の一節を繰り返し歌うところ。「よ・おぉに♪よ・おぉに♪」と何度も繰り返しながら、上手から下手へと歩いていくアイリス。強調した感じで歌いながら首を上下させる様がとても可笑しかったです。その後「あ〜ん、今日も上手く歌えなかった〜」と嘆いて一回転。舌足らずに、濁点だらけで言う様が、めちゃくちゃ可愛かったです。因みに回によって、「今日もいまいちだった〜」「今日も上手くいかなかった〜」など、微妙に言い回しが変わってたりしました。また、三人娘がゲストの回では、かすみさんに出来を尋ねる1シーンが追加されていました。
 この楽屋の場面、一時たりとも目を離したくなるくらい、アイリス、色々と可愛かったです。さくらとすみれの衝突を、黄色い団扇に書いた「ガーン」「ドヒャー」と言う文字を小声で言いながら茶化したり、更衣室のカーテンから首だけ覗かせるさくらを、(客席に背を向けて)ソファに乗っかって軽く膝で跳ねながら喜んでいたり、紅蘭がロッカーを出入りするたびに、どたどた走り回ったり。一つ一つの動きや表情や仕草が、どこまでも愛らしくて、最後の新春のパンフ内で久美さんがおっしゃっていた通り、今まで一番、可愛いアイリスになっていたと言っても過言ではないと思います。織姫の真似をするカンナと一緒になって、「リオデジャネイロ〜、ネイロ〜!」と身をくねらせるアイリスも、自然と頬が緩む愛らしさでした。
 頭のてっぺんからつま先まで、全てが可愛らしくて、本物のアイリスでした。椅子に座って脚をばたばたさせたり、アンジェラスのお菓子をジャンポールに食べさせようとしたり、カンナが食べている中華そばを食べさせてもらおうと、あ〜んとやったり、挙句の果てにジャンポールでカンナの背をぽかぽかやったり。どこまでも久美さんはアイリスになっていました。
 千葉助が紙芝居屋を辞めた顛末を語る場面は、4パターンありましたが、アイリスはそのうち2パターンを担当。「国定忠治」では紅蘭と一緒に千葉助を挟み、上手側に佇み、神妙な面持ちで千葉助を見上げていたり、「南の空に雁が飛んでいったー」と、臭さ混じりの台詞回しで言ったりと、見応えのある面白い場面を作っていました。もう1パターンは「死んだはずだよお富さん」で、盃を飲み干して「ぷ・はーっ」と一息。「おまえさんは誰だい?」と背伸びしたあいりすの演技が可愛らしく、「し・え〜!」と崩れ落ちるところが、最高に面白かったでした。
 モンスターたち人造人間との戦闘シーンでは、「鉛の弾丸に口づけをして」と言う曲に乗っての、ダンスと組み合わさっての殺陣でした。両手を繋いで踊ってみたり、びんたしたり、転がしたり、アイリスらしさもある振りで、スカートを蹴り上げながら脚を振り上げたりする姿が印象的でした。勇ましい力強いダンスと歌で、真剣な表情のアイリスが素敵でした。モンスター登場時、花組は一旦、舞台前方に退避しますが、すみれに向かってジャンプしながら抱きつく、アイリスの半泣きの表情などは真に迫っていて、モンスターの強さが際立つ演出に一役、買っていたと思います。因みに歌謡ショウの名物、見得を切るシーン。ぴょこんと飛んで、黄色い傘を持っての口上は、「フランス生まれのアイリスです!」でした。シンプルですが、向日葵みたいな笑顔と、スカートをつまみながらの仕草で、とびっきり可愛かったでした。
 二幕の最大の見せ場は、モンスターに殺されてしまったさくらを囲むシーンです。取り乱す紅蘭に、アイリスは自分の霊力を使ってさくらを生き返らせると言い出します。「アイリスがやる! アイリスがさくらを生き返らせる!」。自分の命も顧みずに。止めさせようとするマリアでしたが、それ以上にきつい声音で「止めないで!」と叫ぶアイリス。大好きなさくらを救うため。この台詞は凄い迫力でした。「アイリスが病気の時、さくらは寝ないで看病してくれた。それはアイリスを愛してるからでしょ? アイリス、その愛をお返しするの」と切々と言います。アイリスの思いが観ているこちらの胸いっぱいに広がっていく、素晴らしい台詞でした。
 医療ポッドの中のさくらに、アイリスは呼び掛けます。「さくら。今度の舞台必ず立たせてあげるからね! アイリスにはその力があるよ」。両腕をゆっくりと交差させながら、アイリスは低い声で呟くように言います。「力は……愛する人のために使ってこそ、初めて力なんだよ」と。物凄く力がある、印象的な言葉でした。誰よりも愛に溢れ、誰よりも勇気のあるアイリス。そう思える、本当に素晴らしい台詞でした。
 そんなアイリスに胸打たれ、花組全員が命を少しずつ分け与えることに。不意に、織姫の声がアイリスの元に届きます。それは本当に織姫の声が聞こえているとしか思えない、真に迫った表情で良い演技でした。「愛する人に」と言う歌はアイリスの声から始まります。ゆっくりと静かに、気持ちがいっぱい詰まった歌声でした。やはり気持ちが入った歌は、本当に上手いです。最後、花組全員のコーラスになるところは、とっても美しく感動的なものでした。
 ラストは「さくら咲いた」。ここについては、胸がいっぱいで、ちょっと言葉では表せません……。ただ、桜の木の下で跳ねるアイリスの姿や、宙を見上げながら座るアイリスの姿を観ていると、何とも言えないものがありました。「サクラ大戦」と言う名の、桜の木に集った久美さん。10年もの間、頑張ってきて、幸せな時を過ごしてきた、そのことがフラッシュバックするような、そんな感じです。
 三幕は劇中劇「新・愛ゆえに」。アイリスは貧しい庶民の娘の役でした。カンナが弟で、かえでさんがお母さん。アイリスより多少、お姉ちゃんな役でしょうか。茶色と白を基調とした長いスカート姿で、白いカバンを肩に下げ、茶色いリボンをしていました。一番の見せ場は「身分違いだってさ」。民衆と貴族、同じ人間の身分の差を笑い飛ばしている、明るいアップテンポの曲で、可愛らしくも面白い、メリハリの効いた振りが印象的でした。心臓をボン、と飛び出させる仕草をしたり、「プンプン」と両の拳を頭に当てたり(この振り、最後の新春のアイリスの日替わりネタがヒントだったりする?)、拳を突き出したり。観ていて、本当に可愛い、楽しいアイリスでした。間奏で、貴族の真似をして、スカートの裾を摘んで踊る姿は、妖精みたいにとっても愛らしくて、生き生きしていました。かえでさんのドレスの裾を持ち上げるフリをして、下手から上手へと歩いていくところは、澄ました顔がとってもキュートでした。上手まで行き、カバンからねずみを平然と出す姿も可笑しかったです。
 この部分は、日替わりゲストがある回は、それぞれ太田斧彦と三人娘がアイリスの後ろを付いてきて、最後にアイリスがカバンからねずみを出す場面が、それぞれトカゲと爆弾に差し替えられていました。太田斧彦の時はビビリながら逃げるようにして歩いていき、三人娘の時は下手に向かって手招きしたりと、少しですが、しっかりゲストとも絡んでいました。曲の最後、「笑っちゃう〜笑っちゃう〜♪」の両手を掲げての振りはとても愉快で印象的なものでした。
 アイリスは革命の戦いの中で死んでいってしまう民衆の一人、と言う役柄でしたが、かえでさん、カンナとの家族間のやり取りが微笑ましく、アイリスの表情と動きが生命に溢れていて、脇での芝居も目を離せない、見応えあるものでした。カンナを「汚いー」と指差したり、「クレモンティーヌ」に対し、花を買う金など「ねぇ!」と笑顔で言ったり、小便小僧の噴水の水を嬉しそうに掬い上げたり、「クレモンティーヌ」に絡む貴族におろおろしたり。シーンにしっかりと厚みを与えていました。カバンから出したおやつをやんちゃなカンナに食べられて泣いちゃって、その後、かえでさんにあげたのを食べさせてもらって、両の頬を嬉しそうに叩いたりする様は、最高に可愛くて胸があったかくなる1シーンでした。
 それから革命の場面、「ベルナール」の演説に、腰を落とした姿勢で力強く、気持ちいっぱいに頷く表情は、素晴らしく良かったです。両手で棒を握り、怖がりながらも必死になって戦う姿も、非常に良い芝居をしていました。生きている様が物凄く伝わってきて、最後に死んでしまうところは胸が痛むほどでした。厳しい形相で踊るダンスも、緊張感溢れる迫力あるもので、特筆すべきポイントです。
 カーテンコールは「あなたが楽しければ」。マリアやさくらが降りてくる間、カンナと手をぐるぐる回してみたり、遊んでいた回もあったり。素敵な笑顔で、キュートに歌い踊っていました。ラストの「ゲキテイ」は通常の1番2番が終わったところで、客席全員で歌うと言う演出。2階席、1階席左側、1階席右側の順で、出演者の皆さんに盛り上げられながら歌うと言う、とっても楽しいものでした。アイリスは1階席右側のお客さんを、飛び跳ねたりしながら盛り上げていました。
 ラストは「花咲く乙女」でした。ここまで来ると胸いっぱいで語れることは無いです。花組が最前列のお客さんとタッチしながら駆けていくのですが、久美さんの顔も混じった、嬉しげなアイリスの表情が印象的でした。
 そして再び幕が開いた時、花組から最後の挨拶が行われました。キャラクターを脱ぎ、一人の役者になっての言葉でした。久美さんからの言葉はこれです。「アイリス役の西原久美子です。皆さんのこと、絶対に忘れません。ですから皆さんも、私たちのこと、歌謡ショウのこと、忘れないで下さいね。本当にありがとうございました」。一人称が変わるところが悲しくて切なくもあり、そしてとても温かい言葉でした。
 千秋楽はいつもの千秋楽ネタなど無く、花組はいつも通りのショウを務め上げました。キャラクターでいる最後の時間を自分に刻み込むかのように。淡々と、けれど気持ちは物凄く入っていたかのように思います。花組の楽屋のシーン、花組がこうしていられる時間もこれで最後かと思うと、観ていて泣きそうでした。
 そして最後、カーテンコール、何とアイリスは冬服で登場してくれました。本当に胸が打ち震えました。「ご覧の通り大きいです」と笑いを誘いつつ、この衣装で自分の歌謡ショウは始まったと言うこと、お客さんが自分をアイリスとして受け入れてくれるかどうか最初は怖かったと言うこと、でもお客さんや仲間たちのお陰でアイリスを演じることが楽しくなったことを、久美さんは泣きながら話してくれました。一緒に泣いていたので、久美さんの言葉を正しくは記せませんが、あの場でアイリスを、久美さんを見送れたことを大変、幸福に思います。最後の最後、冬服の衣装を用意してもらってまで、打ち明けたいことがあった、そして素直に着たかったのでしょう、そんな久美さんが本当に素敵でした。久美さんは私たちに負けないくらい、歌謡ショウを愛していたのでした。
 ↓歌謡ショウが終わって寂しいので、こんなの作っちゃいました(笑)。
アイリスちゃんNG集【歌謡ショウファイナル「新・愛ゆえに」】
The End & To Be Continued!



 10年間、楽しい思い出と可愛いアイリスをありがとうございました、久美さん。
 歌謡ショウはかけがえの無い宝物となりました。一生、忘れません。
 さようなら、アイリスちゃん。




2007年5月13日-日本武道館
サクラ大戦・武道館ライブ 〜帝都・巴里・紐育〜
 何と『帝都花組』『巴里花組』『紐育星組』のキャストが勢揃いの、一夜限りのライブイベントが、あの日本武道館で行われました。
 『帝都花組』『巴里花組』『紐育星組』合同による、豪華客船でのライブ、と言う設定でした。
 オープニングは『帝都』『巴里』『紐育』のOP曲3連続と言う、鳥肌もののライブ。前半は『帝都』『巴里』『紐育』の順に、各メンバーが十八番的な持ち歌を歌っていく、豪気な構成。
 後半は“シャッフルサクラ大戦”と称して、それぞれ面白ユニットが結成され、サクラの楽曲が時に美麗に、時に面白味たっぷりに歌われました。
 我らが『アイリス』は持ち歌は「エチュード」を披露。冬服(他は夏服でした。この曲のみ)でジャンポールを抱きながら、可愛らしく切なげに、最早、堂に入った感のある歌いっぷりを魅せてくれました。
 そして“シャッフルサクラ大戦”では、やはりと言うか何と言うか、コクリコ・リカリッタと3人で『子供組』を任ぜられました。『子供組』と聞いて、コクリコ・リカリッタは素直に前に出てきましたが、アイリスだけ動こうとせず。「アイリス、子供じゃないもん」と拒否していました(笑)。
 歌は「お花畑」。じゃんけんをして勝った『アイリス』が先に歌ったり、3人で一列になって歩きながらサビを歌ったりと、愛らしさ大爆発の場面でした。「らんららんらららーんらん♪」と3人、揃って歌う様は、もう歴史に残るレベルの可愛さでした。3人とも、完璧には揃っていない歌声が、逆に子供らしくて素晴らしかったです。
 終盤はサブキャラ全員による、壮観の「あなたとならば〜アラウンド・ザ・ワールド〜」、『紐育星組』による「オーバー・ザ・レインボー・サンシャイン」、『帝都』と『巴里』揃い踏みによる、感動の「君よ花よ」、そして全員による「花雪洞」と感涙ものの選曲が続き、『アイリス』は「君よ花よ」は勿論、全員で歌われた「花雪洞」にも参加しました。
 アンコールはオープニングとは逆に、『紐育』『巴里』『帝都』の順にED曲が歌われました。「Kiss me sweet」「未来」「夢のつづき」と続き、大団円。「夢のつづき」で『アイリス』が自分のパートを歌い終えた後、次のパートを歌う『紅蘭』を、はしゃぎながら押し出していく様が、『帝都花組』の当然のチームワークと『アイリス』の可愛さが象徴されているようで、とても印象的でした。
 とっても華やかで、素敵なライブでした。
 花組の仲間たちと一緒に武道館に立つ。加えて、武道館でピンで歌う。久美さんにとっても、非常に思い出深い経験になったのではないでしょうか。
 パンフレット内の田中真弓さんのコメントによると、『帝都花組』は今回で最後とのことです。最後にお祭り騒ぎをして、さっと引いていく、これで終わりだとは思えない終わり方。歌謡ショウファイナルでお別れした『帝都花組』、でも心の中でずっと続いている『帝都花組』、何だかまるで、その後の姿を垣間見たようなイベントでした。


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